間違えているかも知れない不安の中で計算すると、内面が強くなります。

2×0 を計算させました。

 

先に教えていません。

間違えるかも知れません。

 

ですが九九ですから、

計算できそうな気もします。

 

間違えているかも知れない

不安な気持ちのままで、

計算させることができる

とてもよい問題です。

 

計算させました。

 

間違えているかも知れない

不安な気持ちを乗り越えて計算しました。

 

2×0=2 でした。

間違えています。

 

優しく穏やかな ×バツ を付けました。

 

そして、

教えずに、

また計算させました。

 

この子は、

2の段の九九を、

6秒で暗唱できます。

 

2×6 を見たら、

答え12が浮かびます。

 

「にろくじゅうに」の音を、

頭の中で使いません。

 

このように、

2の段の九九は、

答えが浮かびます。

 

そうですが、

2の段の九九は、

2×1=2 からです。

 

2×0 はありません。

今日が初めてです。

 

2×0=1 と

計算し直しました。

 

2×0=2 も、

2×0=1 も面白い答です。

 

子どもの頭は

クルクルと動いているようです。

 

2の段の九九を、

6秒で暗唱できることが、

この子に強い自信を生み出しています。

 

2×0 を計算できると、

先に決めています。

 

だから、

元気に計算し直します。

 

2×0=1 も間違えています。

 

また、優しく穏やかな ×バツ を付けました。

2つ目の ×バツ です。

 

そして再び、

教えずに計算させました。

 

子どもの頭はクルクルと動いたようです。

 

ですが、

何も思い付かなかったようです。

 

九九に対する自信は強いままです。

 

2の段の九九を、

6秒で暗唱できることが生み出す自信は、

とても強い力です。

 

だから子どもは、

「どうするの?」と、

元気に聞きました。

 

「にれいがれい(2×0=0)!」とだけ

教えました。

 

早口で言い切りました。

 

子どもは、

「あっ」とつぶやきました。

元気があります。

 

パッとつかんでしまいます。

 

2×0=0 と

書き直しました。

 

間違えているかも知れない

不安な気持ちを乗り越えて、

計算してしまう体験をさせました。

 

この体験で、

子どもの内面が強く育ちました。

九九に対する自信が強くなりました。

 

参照:

蔵一二三、「計算の教えない教え方 かけ算わり算」(2018)。

アマゾン。

計算の教えない教え方 かけ算わり算―たかが計算 されど算数の根っこ そして人育て