算数の宿題を完成させる手伝いは、学力だけではなくて、子どもの内面を育ててもいます。

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 23 \\ \hline \end{array} }} \\ は、ひき算です。

 

4と3を、上から下に見て、

4-3=1 と計算します。

そして、3の下に、答え1を書きます。

 

続いて、6と2を、上から下に見て、

6-2=4 と計算します。

そして、2の下に、答え4を書きます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:64 \\ -\: 23\\ \hline \:41\end{array} }} \\ と計算できます。

 

学力の力を使って、

学力を育てています。

 

子どもが内面に持っている力は、

学力だけではありません。

 

普段、ほとんど意識しませんから

分かりにくいはずです。

ユッタリと話します。

 

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 23 \\ \hline \end{array} }} \\ (繰り下がりなし)や、

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 35 \\ \hline \end{array} }} \\ (繰り下がりあり)が30問、

宿題になっているとします。

 

「宿題を始める」は、

子どもの内面の率先力の主体性です。

 

「宿題をすることで自分は育つ」、

「だから、やってしまおう」は、

やはり内面の先に決めた目的です。

 

「先に遊んでしまうと疲れてしまい、

宿題をしようと思わなくなるから、

遊びに行く前に終わらせてしまおう」は、

これも内面の優先順です。

 

「宿題は後回しにして、

遊びに行こう」の優先順も可能です。

 

少しも意識していませんが、

このような力が、子どもの内面にあります。

 

とても弱いままです。

このような力に気付いてもいないのが普通です。

 

でも、このような力を持っていますから、

算数の宿題を手伝うことで、

筆算のひき算の計算力だけではなくて、

率先力の主体性や、

先に目的を決めることや、

優先順を決めることも育てることができます。

 

計算だけを手伝ってしまったら、

このような力を育てようとしていませんから、

残念ながらほとんど育ちません。

 

宿題をしている目の前の子どもが、

集中を切らしています。

ボ~ッとしています。

 

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 35 \\ \hline \end{array} }} \\ で計算が止まっています。

 

「どうしたの。集中して」や、

「できるでしょ」のように言いたくなります。

 

でも、考えてみましょう。

 

このように言うことで、

筆算のひき算だけではなくて、

率先力の主体性の力や、

先に目的を決める力や、

優先順を決める力が育つでしょうか?

 

「どうしたの」のように言う代わりに、

4を示して、「4-5、引けない」、

「14-5、9」、

6を示して、「1減って、5」、

「5-3、2」と計算をリードしたらどうでしょうか?

 

止まっている計算をリードして動かせば、

子どもは心の中で、

「宿題が途中だった」と気付きます。

 

このような気付きが、

子どもの内面で自発的に起こります。

 

そして、「終わらせてしまおう」となりますから、

率先力の主体性の力や、

先に目的を決める力や、

優先順を決める力が刺激されます。

 

(基本032-91)