さまざまな計算でさまざまにつまずきます。受け入れます。計算をリードして、乗り越えるのを待ちます。

つまずく箇所とつまずき方に

大きな個人差があります。

 

つまずきを乗り越えるのは子どもです。

必ず乗り越えます。

 

ですから、つまずいたら、

つまずいたことを受け入れて、

その計算をリードします。

 

これが、こちらにできることです。

 

7+5 の指が取れそうで取れないつまずき方があります。

 

指を取るのは子どもです。

必ず取れます。

 

つまずいているようでしたら、

7+5 の7を示して、

「しち」と読み、

5を示してから、

「はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに」と、

5回指で数えます。

 

指で数える計算をリードします。

 

繰り返し指で数え続けると、

7+5 を見たら、

頭に答え12が浮かぶようになります。

 

指が取れたからです。

 

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 32\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

の筆算のわり算でつまずく子もいます。

 

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 28\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

を計算できるようになった後、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 32\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

を習います。

 

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 28\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

は、最初のわり算

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 2\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

が、2÷2=1 で、割り切れます。

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 32\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

は、最初のわり算

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 2 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 3\:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\

が、3÷2=1・・・1 で、あまりが出ます。

 

計算の仕方の違いに戸惑って、

つまずきます。

 

でも、

2÷2、3÷2、8÷2、12÷2 の

わり算の力はそのまま残ります。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\:\:\times \: 47 \\ \hline \end{array} }}\\ の筆算のかけ算でつまずく子もいます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\times \:\:\:\:\: 7 \\ \hline \end{array} }}\\ の2けた×1けたと、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\times \: 4 \:\:\:\:\\ \hline \end{array} }}\\ の2けた×1けたです。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\times \: 4 \:\:\:\:\\ \hline \end{array} }}\\ は、10の位のかけ算です。

1の位が空欄です。

 

答えも、1の位を空欄にします。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \times \:4 \:\:\:\: \\ \hline128\:\:\:\:\end{array} }}\\ です。

 

ここでもつまずきますが、

7×2 や、4×2 の九九の力は、

完全に残っています。

 

さまざまな箇所で

さまざまなつまずき方をします。

 

つまずいたとき、

そういうことはあると受け入れます。

 

そしてこちらがリードして正しい計算を教えます。

 

すべてにつまずいてはいません。

正しく計算できる力が残っています。

 

この残っている力を使って、

つまずいている計算をリードします。

 

つまずいたとき、

「そういうこともある」と受け入れられると、

子どもはつまずきから脱出しやすくなります。

 

抜け出ることだけに専念できます。

 

つまずいてできないところ、

分からないところから気持ちを離します。

 

今も残っている力を使うようになります。

 

さまざまな箇所で

さまざまにつまずきます。

そうして伸びていきます。

 

(基本035)