3けた×2けたの計算の延長として、3けた×3けたの計算を予想してから、「どうやるの?」と聞く子です。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\: \times \:321 \\ \hline \end{array} }}\\ を計算します。

初めての3けた×3けたです。

 

この子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\times \:\:\:\: 21 \\ \hline \end{array} }}\\ の3けた×2けたでしたら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\times \:\:\:\: 21 \\ \hline  214 \\ 428\:\:\:\:\\\hline 4494\end{array} }}\\ と、2行で計算できます。

 

かけ算は、下から上に見ます。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:214 \\ \:\:\times \:\:\:\:\:\:\:\: 1 \\ \hline \end{array} }}\\ は、1から4を見ます。

下から上です。

そして、1×4=4 です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\times \:\:\:\:\: 2\:\: \:\: \\ \hline \end{array} }}\\ は、10の位のかけ算です。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\times \:\:\:\:\: 2\:\:\:\: \\ \hline  \:\:\:\: \\  428\:\:\:\:\\\end{array} }}\\ のように、答えを書きます。

10の位です。

左にずれます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\times \:\:\:\:\: 21 \\ \hline  214 \\  428\:\:\:\:\\\end{array} }}\\ の次は、たし算です。

上から下に見ます。

 

かけ算は、下から上に見て計算します。

10の位の計算の答えを、左にずらします。

たし算は、上から下に見て計算します。

 

このことを、

この子は分かっています。

 

ですから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\:\times \: 321 \\ \hline \end{array} }}\\ は、1行増えて、3行で、

計算するのだろうと、見通せます。 

 

このように見通せた子どもは、

「計算する」と決めて、

「どうやるの?」と聞きます。

 

「分からない」や、

「教えて」ではありません。

 

「どうやるの?」の聞き方で、

計算の仕方を聞いています。

 

計算しようとしています。

 

ですから、

計算だけを、

リードして見せます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\:\times \: 321 \\ \hline \end{array} }}\\ の321の1と、

214の4を順に示しながら(下から上)、

「いんしがし(1×4=4)」とリードします。

 

そして、

321の1の真下の空欄を示します。

 

かけ算は下から上と知っているこの子は、

「分かっています」の感じで、

答え4を、すぐ書きます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\times \: 321 \\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }}\\ です。

 

「いんしがし(1×4=4)」と話すスピードは、

こちらが計算するときの普通の速さです。

 

計算すると決めて、

計算の仕方を「どうやるの?」と聞いた子に、

ユックリとしたスピードで話すと、

イライラさせてしまいます。

 

321の1と、214の4を順に示すスピードも、

321の1の真下の空欄を示すスピードも、

やや速めのスピードにします。

 

2番目の計算は、

321の1と、214の1を順に示しながら、

「いんいちがいち(1×1=1)」です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\times \: 321 \\ \hline \:\:14\end{array} }}\\ のように、

答え1を書きます。

思っていた通りの計算です。

自分でも計算しているようです。

 

3番目の計算は、

321の1と、214の2を順に示しながら、

「いんにがに(1×2=2)」です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\times \: 321 \\ \hline 214\end{array} }}\\ のように、

子どもが書きます。

 

自分でも計算しています。

だから、かなり早口で次々にリードします。

 

4番目の計算は、

321の2と、214の4を順に示しながら、

「にしがはち(2×4=8)」です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\:\:\times \: 321 \\ \hline  214 \\ \:\:\:\:\:\: 8\:\:\:\:\\\end{array} }}\\ のように、

答え8を正しい位置に書きます。

 

10の位のかけ算です。

この子は分かっています。

だから、左にずらします。

サッと書きます。

 

このようにして、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\times \: 321 \\ \hline  214 \\  428\:\:\:\:\\\end{array} }}\\ まで計算できます。

 

次は、321の3と、214の4のかけ算です。

100の位のかけ算です。

2つ分、左に書きます。

 

このように計算して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\times \: 321 \\ \hline  214 \\  428\:\:\:\:\\ 642\:\:\:\:\:\:\:\:\\\end{array} }}\\ まで進みます。

 

642の下を示して、

「ここ、線」と、

早口で教えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\times \:\:\: 321 \\ \hline  214 \\ \:\: 428\:\:\:\:\\ 642\:\:\:\:\:\:\:\:\\ \hline \end{array} }}\\ です。

 

たし算は、上から下に見て計算することを、

この子は知っています。

だから、計算してしまいます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 214 \\ \:\:\times \:\:\: 321 \\ \hline  214 \\ \:\: 428\:\:\:\:\\ 642\:\:\:\:\:\:\:\:\\ \hline 68694\end{array} }}\\ です。

 

(×÷029)