計算できるようになるまでが、「入れる学び」です。子どもが計算し始めたら、「出す学び」です。学び方が変わっていることを意識します。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ の計算を教えます。

 

子どもは、

教えられて、

計算できるようになりますから、

「入れる学び」です。

 

普通は、言葉で説明しながら、

計算してみせます。

 

子どもは、

聞いて、見ているだけですから、

「入れる学び」をしています。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ の4から2を示しながら、

「この4と、この2を掛けます」、

「下から上です」、

「掛けると、しにがはち(4×2=8)です」、

「答え8を、ここに書きます」と、

言葉で教えながら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \times \:\:\:\: 4 \\ \hline \:\:\:\:\:8\end{array} }}\\ と書きます。

 

次に、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ の4から3を示しながら、

「この4と、この3を掛けます」、

「下から上です」、

「掛けると、しさんじゅうに(4×3=12)です」、

「答え12を、ここに書きます」と、

言葉で教えながら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 32 \\ \times \:\:\:\: 4 \\ \hline \:128\end{array} }}\\ と書きます。

 

教えられている子どもは、

計算できるようになりたいのですが、

説明を聞いて見ているだけですから、

「入れる学び」をしています。

 

「入れる学び」で、

「分かった」となったら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ \:\times \:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ のような問題を計算します。

 

子どもが計算しますから、

「出す学び」をします。

 

学び方が、

「入れる学び」から、

「出す学び」に変わります。

 

「出す学び」で計算したら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ \times \:\:\:\: 2 \\ \hline \:186\end{array} }}\\ と間違えます。

 

2×3=6 は、下から上で、

正しく計算できています。

 

次も、下から上に、

2×6=12 でしたら、

正しい計算ですが、

この子は、

右上から左上に、

3×6=18 と計算しています。

 

この間違い  {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ \times \:\:\:\: 2 \\ \hline \:186\end{array} }}\\ の直し方を教えますが、

子どもが、

「出す学び」に変わっていることを、

教えるこちらは意識します。

 

こちらの説明を、

聞いて見ることで学ぶ「入れる学び」に、

子どもを戻さないようにします。

 

子どもの学びを

「出す学び」にしたままで教えます。

 

こちらが計算してみせます。

正しい計算を出してみせると、

子どもは、

「出す学び」のままで学びます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ \times \:\:\:\: 2 \\ \hline \:186\end{array} }}\\ の2から3を示しながら、

「にさんがろく(2×3=6)」、

子どもの答えの6を示して、

「これ、合っている」です。

 

こちらが計算しています。

教えようとしていません。

 

「出す学び」のままの子どもは、

「2から3は、やはり正しかった」と、

「出す学び」で学びます。

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ \times \:\:\:\: 2 \\ \hline \:186\end{array} }}\\ の2から6を示しながら、

「にろくじゅうに(2×6=12)」、

子どもの答えの18を示して、

「ここ、じゅうに(12)」です。

 

「出す学び」のままで教えられた子どもは、

「3から6ではなくて、2から6なのだ」と、

「出す学び」で学びます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -012)、(×÷  {\normalsize {α}} -011)