12÷4= のわり算から離れて、
ボ~ッとしています。
のひき算を、
ダラダラと計算しています。
の約分から離れて、
よそ見しています。
このような子への指導は、
「ボ~ッとしない」や、
「ダラダラしない」や、
「よそ見しない」のような注意が普通です。
そして不思議なことに、
注意して指導を終えることが普通です。
ボ~ッとすることがなくなったのか、
ダラダラとしなくなったのか、
よそ見しなくなったのかまで、
見届けることが少なくて、
注意しっ放しが普通です。
ですから、
ボ~ッとすることを注意した後、
12÷4= のわり算に戻ることを
子どもに任せています。
ダラダラとしていることを注意した後、
のひき算の計算のスピードを
速めることは、子ども次第です。
よそ見していることを注意した後、
の約分に戻ることは、
子どもの自己責任です。
行われることが少ないのですが、
違う指導の仕方があります。
12÷4= のわり算から離れている子に、
ボ~ッとしていることを注意しないで、
無言で、12を示してから、
「しいちがし(4×1=4)、
しにがはち(4×2=8)、
しさんじゅうに(4×3=12)」と言って、
=の右を示して、
「しさんじゅうに(4×3=12)のさん(3)」と、
こちらが計算してしまいます。
ボ~ッとしていることを、
子ども自身も知っています。
だから、
何か注意されるだろうなと予想しています。
それなのに、
一言も注意されないで、
いきなり計算をリードされるのですから、
その大きなギャップに驚きます。
そして素早い動きで、
12÷4=3 と書いてしまいます。
「また計算しようかな」、
「でも、九九で答えを出すのは面倒だし」と、
心で思うともなく思って、
アレコレとグズグズしていた子ですが、
計算に戻ってしまいます。
をダラダラ計算している子に、
「ダラダラしない」と注意しないで、
無言で、3と5を隠してから、
「12-6、6」と計算を代行して、
6の下を示して、
「ここ、6」とリードします。
続いて、
隠していた3と5の3を示して、
「1減って、2」、
「12-5、7」、
「ここ、7」とリードします。
それから、
8を示して、
「1減って、7」、
「7-3、4」、
「ここ、4」とリードします。
計算を教えていません。
計算のスピードを見せています。
12-7 の答え5が頭に浮かぶこの子は、
こちらが速いスピードで計算する見本から、
計算のスピードを盗みます。
突然のように速い計算を見せられて、
驚きと共に、
素直に速いスピードを盗みます。
から離れてよそ見ている子に、
静かに計算を語りかけます。
「13で割る」、
「上、13で割って、2」、
「下、13で割って、5」です。
分数の前に、
たし算・ひき算・かけ算・わり算を
一定のスピードで計算できるように育っています。
静かに計算を語りかけられたら、
よそ見していられなくなります。
(基本054)