計算問題の目的は、
計算してしまうことです。
答えを出して、
書いてしまうことです。
6+8= の計算問題でしたら、
答え14を出して、
6+8=14 と書くことです。
の計算問題でしたら、
答え29を出して、
と書くことです。
「この方法で」のように、
計算の仕方を指定されていれば、
指定された方法で計算します。
を約分する計算問題で、
「1回で」と指定されていたら、
約数 16 で分母と分子を割って、
=
と計算して、答えを書きます。
でも、
普通、計算の仕方を指定されません。
ですから、
どのような方法で計算してもいいのです。
「1回で」と指定されていなければ、
既約分数(もうそれ以上約分できない)までが、
暗黙の指定ですから、
=
=
=
=
のように、
2で4回、約分しても構いません。
さて、
計算の方法を探すときの疑問文は、
「どのような方法で計算する?」です。
「どうしてその方法で計算する?」は、
計算の方法を探すときには不向きです。
子どもの好きな言い方に、
「分からない」がありますが、
計算の方法を探すとき、
役に立ちません。
この質問、
「どのような方法で計算する?」を、
「どうする?」のように、
自分に問います。
このような自分に問う質問を、
子どもは、ほとんど意識しませんから、
こちらから、
「どうする?」と、
子どもに聞かれたとき、
繰り返して言うようにします。
の計算問題を、
子どもから、「分からない」と聞かれます。
子どもに、
「どうする?」と聞き返します。
それでも、「分からない」でしたら、
「たし算なの?」、
「ひき算なの?」と聞き返します。
このような分かり切ったことを聞いて、
「どのように計算するの?」へ、
子どもをリードします。
子どもは、「ひき算」と答えてくれますから、
「そう」と認めて、
「何から何を引くの?」と、
さらに聞き返します。
このようなリードで、
「どのように計算するの?」を考えさせて、
「0から6を引く」、
「でも、引けない」、
「0を10にして、6を引く」のように、
計算の仕方を探し出させます。
詳しくは、
「どうする?」と自分に問うて、
計算の仕方を探せなければ、
「分からない」ですが、
正確には、
「探せない」です。
すると、
子どもの質問の仕方が、
「分からない」から、
「どうしたらいいの?」に変わります。
自分に問う疑問文、
「どうする?」から考え始めると、
「探せない」、
「どうしたらいいの?」に育ちます。
(基本 -057)、(+-
-043)、(分数
-011)