「どうする?」と、自分に聞いて、計算の仕方を探します。探せなければ、「どうすればいいの?」と、聞いて教えてもらいます。

計算問題の目的は、

計算してしまうことです。

 

答えを出して、

書いてしまうことです。

 

6+8= の計算問題でしたら、

答え14を出して、

6+8=14 と書くことです。

 

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 64 \\ - 35 \\ \hline \end{array} }} \\ の計算問題でしたら、

答え29を出して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:64 \\ -\: 35\\ \hline \:29\end{array} }} \\ と書くことです。

 

「この方法で」のように、

計算の仕方を指定されていれば、

指定された方法で計算します。

 

 {\Large\frac{16}{32}} を約分する計算問題で、

「1回で」と指定されていたら、

約数 16 で分母と分子を割って、

 {\Large\frac{16}{32}} {\Large\frac{1}{2}} と計算して、答えを書きます。

 

でも、

普通、計算の仕方を指定されません。

 

ですから、

どのような方法で計算してもいいのです。

 

「1回で」と指定されていなければ、

既約分数(もうそれ以上約分できない)までが、

暗黙の指定ですから、

 {\Large\frac{16}{32}} {\Large\frac{8}{16}} {\Large\frac{4}{8}} {\Large\frac{2}{4}} {\Large\frac{1}{2}} のように、

2で4回、約分しても構いません。

 

さて、

計算の方法を探すときの疑問文は、

「どのような方法で計算する?」です。

 

「どうしてその方法で計算する?」は、

計算の方法を探すときには不向きです。

 

子どもの好きな言い方に、

「分からない」がありますが、

計算の方法を探すとき、

役に立ちません。

 

この質問、

「どのような方法で計算する?」を、

「どうする?」のように、

自分に問います。

 

このような自分に問う質問を、

子どもは、ほとんど意識しませんから、

こちらから、

「どうする?」と、

子どもに聞かれたとき、

繰り返して言うようにします。

 

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 2000 \\ - 1326 \\ \hline \end{array} }} \\ の計算問題を、

子どもから、「分からない」と聞かれます。

 

子どもに、

「どうする?」と聞き返します。

 

それでも、「分からない」でしたら、

「たし算なの?」、

「ひき算なの?」と聞き返します。

 

このような分かり切ったことを聞いて、

「どのように計算するの?」へ、

子どもをリードします。

 

子どもは、「ひき算」と答えてくれますから、

「そう」と認めて、

「何から何を引くの?」と、

さらに聞き返します。

 

このようなリードで、

「どのように計算するの?」を考えさせて、

「0から6を引く」、

「でも、引けない」、

「0を10にして、6を引く」のように、

計算の仕方を探し出させます。

 

詳しくは、

「どうする?」と自分に問うて、

計算の仕方を探せなければ、

「分からない」ですが、

正確には、

「探せない」です。

 

すると、

子どもの質問の仕方が、

「分からない」から、

「どうしたらいいの?」に変わります。

 

自分に問う疑問文、

「どうする?」から考え始めると、

「探せない」、

「どうしたらいいの?」に育ちます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -057)、(+-  {\normalsize {α}} -043)、(分数  {\normalsize {α}} -011)