算数の計算問題が、
宿題です。
たし算を例にします。
ほとんど意識されませんが、
宿題の目的は、
一定の問題数を一定の時間で
計算できるように育つことです。
計算の仕方は分かっています。
つまり、
1問や2問ならば、
6+5= や、9+3= を計算できます。
でも、
50問や100問、一定の時間で
計算できるようになっていません。
だから、
宿題で、50問や100問、
たし算を練習します。
計算の仕方が分かっていても、
集中が切れれば、計算できません。
1問や2問を計算できる力と、
50問や100問を次々に計算する力は
かなり違います。
ですから、
宿題の目的は、
50問や100問のたし算を
次々に計算する力を育てることです。
宿題ですから、
親が計算している子どもの面倒を見ます。
次のような面倒の見方を知っておくと、
効果的です。
① 50問や100問を集中して、
次々に計算する力が、今はありません。
集中が、今は続かずに、
途中で切れます。
ですから近未来に、
次々に計算できるようになりたくて、
50問や100問のたし算を計算します。
このようにハッキリと、
子どもの今の状態を理解します。
② 集中が切れていたら、
親が計算をリードします。
止まっている問題 7+4= を、
子どもの計算の仕方と同じやり方で、
7を示して、「しち」と音読して、
4を示して、「はち、く、じゅう、じゅういち」と4回数えて、
=の右を示して、「じゅういち(11)」とリードします。
子どもが、7+4=11 と書いたら、
集中が計算に戻ります。
親が、さらに2~3問、計算をリードして、
勢いを付けます。
このようなワンパターンの手伝い方をすると、
先に心に決めておきます。
③ たし算50問や100問を、
次々に計算できるようになるまで、
時間がかかります。
計算の仕方は、
教えられれば、
「分かった」となりますから、
すぐです。
1問や2問を計算できる力は、
すぐに育ちます。
でも、
50問や100問を次々に計算する力は、
育つまで時間がかかります。
ハッキリと区別します。
④ とても大切なことですから、
理解しにくいことを承知で書きますと、
子どもを育てているのではなくて、
親自身を育てていると考えます。
まとめます。
〇 子どもの計算問題の宿題の目的を理解します。
〇 集中が切れてしまう今だから、
次々に計算できる近未来がゴールです。
〇 計算の手伝い方をワンパターンにします。
〇 育つまで時間がかかります。
〇 目の前の子どもの面倒を見ることで、
親は自分自身を育てています。
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