8+3= を、
数えて計算できる幼児です。
8を見て、
「はち」と黙読して、
+3 の3を見て、
「く、じゅう、じゅういち」と、3回数えます。
そして、
8+3=11 と書きます。
たし算を楽にできる幼児です。
ただ、
幼児ですから、
やる気にムラがあります。
やる気のない日は、
楽にできるたし算を
ダラダラと長い時間がかかります。
やる気のある日は、
テキパキサッサと短時間で計算します。
さて、
目の前の幼児は、
やる気がないようです。
やる気がないという
自分の気持ちにコントロールされています。
ダラダラと計算しています。
この幼児の計算だけをリードして、
ダラダラとした計算を、
テキパキサッサとした計算に変えます。
この幼児と同じ計算です。
5+3= の5を示して、「ご」と音読して、
3を示して、「ろく、しち、はち」と数えて、
= の右を示して、「はち(8)」です。
幼児が、5+3=8 と書いたらすぐ、
次の問題 13+3= の
13を示して、「じゅうさん」と音読して、
3を示して、「じゅうし、じゅうご、じゅうろく」と数えて、
= の右を示して、「じゅうろく(16)」です。
幼児が、13+3=16 と書いたらすぐ、
次の問題 9+3= の計算をリードします。
このようなリードを、
5~6問、続けます。
6問リードして、
30秒もかかりません。
このリードで教えているのは、
計算ではありません。
たし算を計算する力を持った幼児です。
気持ちにコントロールされるのではなくて、
自分が気持ちをコントロールすることを、
やる気にムラのある幼児に体験させています。
さて、
このようなリードをするこちらが、
理解しておきたい重要なことがあります。
それが、
幼児の鋭い感覚です。
幼児は、こちらを全力で観察しています。
こちらの様子を詳しく観ています。
こちらの器を評価しています。
観られていることを意識して、
目の前のやる気のない幼児を見ても、
こちらはイライラしません。
淡々とした気持ちで、
たし算をリードします。
こうすれば、こちらは、
自分の気持ちをコントロールする
ロールモデルになります。
なお、
経験からの目安ですが、
このような手伝いをし続けると、
長くても6か月で、
幼児のやる気のムラが弱くなります。
長くてもですから、
短い子でしたら、
1~2か月です。
(基本 -087)、(+- -068)