約分に慣れてきたら、終わったのか、それともまだできるのかを、自己判断できる子に育てます。

約分は、

上(分子)と、下(分母)を

同じ数(約数)で割る計算です。

 

 {\Large\frac{2}{4}}= でしたら、

2で割る計算です。

 

上の数 2 を、2で割ります。

2÷2=1 です。

 

下の数 4 も、2で割ります。

4÷2=2 です。

 

これで、

 {\Large\frac{2}{4}} {\Large\frac{1}{2}} と約分できます。

 

このような約分に慣れてきたら、

終わったのか、

それともまだできるのかを、

自分で判断する子に育てます。

 

子どもが、

 {\Large\frac{8}{12}} を、2で約分すると、

8÷2=4 、

12÷2=6 ですから、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} です。

 

ここまでの計算は正しくできています。

2 で、1回約分しています。

間違っていません。

 

でも、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{4}{6}} は、

まだ 2 で約分できます。

 

この子を手伝って、

「まだ約分できる?」と、

自分に問うように育てます。

 

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{4}{6}} の右を示して、

「 わ(=)」とリードします。

 

子どもは、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}}= と書きます。

 

次に、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}}= の「  {\Large\frac{8}{12}}= 」を隠して、

 {\Large\frac{4}{6}}= が見えるようにします。

 

ただ隠すだけです。

 

「まだ、約分できます」と、

言葉で教えていません。

 

約分に続きがあることを、

子どもに気付かせるために、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} に、「 = 」を書かせてから、

 {\Large\frac{8}{12}}= 」を隠すだけのリードです。

 

子どもは、

 {\Large\frac{4}{6}}= を見て、

「?」になりながら、

アレコレと考えます。

 

そして、

2で約分して、

 {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{2}{3}} と書きます。

 

子どもの心の中の文言は分かりませんが、

「まだ、約分できるのだろうなぁ」のように、

自分に聞いています。

 

これで、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{2}{3}} と約分できます。

 

ここで、

もう一歩踏み込むのでしたら、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{2}{3}} の「  {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}}= 」を隠して、

 {\Large\frac{2}{3}} だけが見えるようにしてから、

「できる?」と子どもに聞きます。

 

「できない」と子どもが答えたら、

 {\Large\frac{2}{3}} を示して、

「これ、答え」と教えます。

 

子どもに、

「これ以上、約分できない」に

気付かせるリードの流れをまとめます。

 

子どもの計算  {\Large\frac{6}{24}} {\Large\frac{2}{8}} に、

「 わ(=) 」としてから、

 {\Large\frac{6}{24}}= 」を隠します。

 

 {\Large\frac{6}{24}} {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} と、子どもが書いたら、

 {\Large\frac{6}{24}} {\Large\frac{2}{8}}= 」を隠して、

「できる?」です。

 

「できない」となったら、

 {\Large\frac{1}{4}} を示して、「これ、答え」です。

 

約分は、

終わったのか、

それとも、まだできるのかを

子どもが自分で判断する計算です。

 

このような自己判断をする

初めての計算です。

 

子どもが自己判断するように育てるのですから、

こちらが教えすぎないように、

自制して我慢します。

 

教えすぎてしまうと、

子どもはこちらを頼ろうとしますから、

自己判断する子に育ちにくくなります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -097)、(分数  {\normalsize {α}} -019)