違う種類の3品を、
同時進行で料理することができます。
お湯を沸かしながら、
野菜を切るように、
料理の手順を、
長短さまざまな所要時間の作業に区切り、
3品の料理それぞれを、互いに割り込ませて、
同時に行うことができます。
このような忙しいとき、
なぜかフッと思い出したように、
「宿題終わったの?」と、
2人の子どもに聞きます。
2人とも、
終わっていないと知っても、
3品の料理の手を止めません。
また、
「まったく、いつもなのだから」、
「宿題くらい自分でやってほしいなぁ」などと、
イライラしてしまうと、
料理を間違えてしまいますから、
心穏やかなままで料理に集中します。
そして、
3品の料理をしながら、
2人の宿題を手伝うと決めます。
軸足は、3品の料理です。
3品の料理が中心で、
2人の宿題の手伝いはおまけです。
さらに、
3品の料理の中でも、
全体の進行をリードする1品がありますから、
この全体をリードする1品を中心にします。
この1品に、
他の2品の料理と
2人の子の宿題の手伝いを
割り込ませます。
このような全体のイメージです。
ここまでのイメージを持ってから、
「えっ、まだなの」、
「もってらっしゃい」です。
全体をリードする1品の料理に割り込ませる
2人の子どもの算数の内容は、
7+4= を数えるたし算と、
87×40= をこのまま計算するかけ算です。
算数の宿題の手伝い方は、
親の計算を実況中継で見せる教え方です。
1回の手伝いが短時間です。
割り込ませやすいのです。
7+4= は、
7を示して、「しち」と声に出して読み、
4を示して、
「はち、く、じゅう、じゅういち」と
声に出して数えます。
答え11を出すまでが、
手伝いの一区切りです。
時間にして、
4秒もかかりません。
料理の合間に割り込ませる手伝いですから、
料理次第で、
何問手伝えるのかが決まります。
10秒の割り込み時間があるのでしたら、
2問は手伝うことができます。
7+4= の次の問題、
9+3= の
9を示して、「く」と声に出して読み、
3を示して、
「じゅう、じゅういち、じゅうに」と
声に出して数えます。
2問手伝えば、
2問の答えを出しますから、
子どもの宿題は、2問進みます。
親はすぐに、
料理に戻ります。
親のメインは、料理です。
また、
料理に割り込ませる時間ができたら、
87×40= の 0 を示して、
「このゼロ(0)」と言いながら、
= の右の方を示して、
「ここ」です。
ここまでで打ち切って、
料理に戻ることもあります。
この手伝いで、
かけ算の一部分を終わらせています。
まだ続けられそうでしたら、
87×40= 0 と子どもが書いたら、
4から7を示しながら、
「ししちにじゅうはち(4×7=28)」、
= の右の方の 0 の手前を示して、
「ここ、はち(8)」、
「指、に(2)」です。
この部分で打ち切ることもあります。
料理に戻るためです。
まだ続けられそうでしたら、
87×40= 80 と子どもが書いたら、
4から8を示しながら、
「しはさんじゅうに(4×8=32)」、
「に(2)増えて、さんじゅうし(34)」、
= の右の方の 80 の手前を示して、
「ここ、さんじゅうし(34)」です。
87×40= の1問すべてを手伝っても、
時間にして、
15秒前後です。
親の軸足は料理です。
すぐに料理に戻ります。
もちろん親自身が計算するときは、
無言です。
無言で頭の中がクルクルと動いて、
計算します。
このような親の頭の中の計算を、
実況中継で見せますから、
見ている子どもは、
真剣です。
料理の合間に
割り込ませる手伝いですから、
親は真剣そのもので
計算を実況中継します。
親の真剣な計算の実況中継を見たら、
子どもは必ず、
自分でも計算します。
全体をリードする1品の料理を中心に、
他の2品の料理と、
子ども2人の算数の宿題の手伝いを、
短時間の細切れにして
割り込ませます。
さて、
料理をする親は、
料理に責任を持ちます。
子どもの責任を背負いません。
冷たく割り切ります。
宿題の責任は、
子どもに持たせます。
でも、手伝います。
だから、
料理に責任を持つ親が、
料理の合間の余裕の時間に、
親の計算を実況中継して見せてくれることを、
子どもはキチンと見ています。
そして自然に、
宿題の責任は、
自分が持つしかないと覚悟します。
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