8+3 や、6+9 のたし算が、姿を変えて出てきても、たし算だと見抜けるようになるのが育ちです。

8+3 や、6+9 のたし算は、

形を変えて、

算数や数学の中に、何回も出てきます。

 

8+3 と、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 93 \\ \hline \end{array} }} \\ の一部分の

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 3 \\ \hline \end{array} }} \\ は、

違う形です。

 

6+9 と、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 93 \\ \hline \end{array} }} \\ の一部分の

 {\normalsize { \begin{array}{rr}6\:\: \\ +\: 9\:\: \\ \hline \end{array} }} \\ も、

違う形です。

 

同じたし算に見えません。

 

ですから、

8+3 が計算できても、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 3 \\ \hline \end{array} }} \\ が同じたし算に見えませんから、

計算できないのが普通です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ のかけ算は、

4×8=32 と、4×2=8 の後、

繰り上がりのたし算 8+3 を計算します。

 

楽に計算できる 8+3 と、

繰り上がりのたし算 8+3 は、

違う形です。

 

繰り上がりのたし算 8+3 は、

頭の中にあるだけです。

目に見えるように書いてありません。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 21 \\ \:\:\:\times \: 34 \\ \hline \end{array} }}\\ のかけ算を計算すると、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 21 \\ \:\times \: 34 \\ \hline  84 \\ 63\:\:\:\:\\\hline \:714\end{array} }}\\ です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 84 \\ \: 63\:\:\:\: \\ \hline \end{array} }} \\ のたし算に、

8+3 が出ています。

 

 {\Large\frac{8}{13}}+9 {\Large\frac{3}{13}} の分数のたし算に、

6+9 や、8+3 のたし算が出てきます。

 

(-8・6)-(+3.9) の

正負の加減にも、

6+9 や、8+3 のたし算が出ています。

 

このように、

形を変えて、

たし算が、何回も出てきます。

 

見た目の違いはとても大きいのですが、

「はち足すさん」や、

「ろく足すく」の音にすると、

同じです。

変わりません。

 

教えるとき、

音が同じことを利用できます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 93 \\ \hline \end{array} }} \\ のたし算を手伝うとき、

6と9を隠して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:8 \\ +\:\:\: 3 \\ \hline \end{array} }} \\ が見えるようにしてから、

「はち足すさん、じゅういち」と、

こちらの計算を実況中継します。

 

音にしたたし算は、

子どもが楽に計算できる 8+3 と同じ音です。

 

同じ音をガイドにして教えれば、

「あぁ、あれだ」と、

子どもは結び付けやすくなります。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ のかけ算を実況中継すると、

4と8を下から上に示しながら、

「しはさんじゅうに」、

「ここ、に(2)」、

「指、さん(3)」です。

 

次に、

4から2を下から斜め上に示しながら、

「しにがはち」、

「はち足すさん、じゅういち」、

「ここ、じゅういち(11)」です。

 

かけ算の繰り上がりのたし算で

戸惑う子が多いのですが、

たし算を音にする実況中継の教え方をすれば、

同じ音がガイドになって、

「なんだ、たし算だ」と子どもは、

気付きやすくなります。

 

(-8・6)-(+3.9) の

正負の加減は、

ひき算に見えてしまう子が多いのですが、

足してから、

マイナス(-)を付ける計算です。

 

実況中継の教え方をすれば、

「ろく足すく」や、

「はち足すさん」の音がガイドになって、

ひき算に見える計算を、

正しくたし算で計算できるようになります。

 

たし算が、

どのように姿を変えていても、

同じたし算に見えるようになれば、

子どもは大きく育っています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -102)、(+-  {\normalsize {α}} -079)、

(×÷  {\normalsize {α}} -038)、(分数  {\normalsize {α}} -021)