8+3 のたし算は、
さまざまに姿を変えて
繰り返し出てきます。
「忘れたの?」と感じてしまいますが、
同じ計算に見えないだけです。
子どもが、
「なるほど、あれと同じだ」と、
同じ計算に見えるようになるまで教えます。
同じ計算に見えれば、
同じように計算できます。
いくつか例示します。
① 18+3= に、たし算の力を利用する
計算の仕方を教えます。
1 を隠してから、
「はち足すさん、じゅういち(8+3=11)」、
隠していた 1 を見せてから、
「にじゅういち(21)」です。
18+3= の1を隠すと、
8+3= になります。
このチョットした変化で、
8+3= の一部分 8+3 が、
暗算のたし算の 8+3 とは、
違うものに見えるのが普通です。
こちらは、
同じ計算にしか見えません。
でも、
子どもには、
同じ計算に見えません。
だからこちらは、
18+3= の 1 を隠すことで、
8+3= のようにして、
8+3= が見えるようにしているのですが、
子どもは、8+3= の一部分だけを見て、
8+3 だと、見てはくれません。
こちらと、
子どもとで、
見え方が大きく違います。
だから、
子どもは、
18+3= の一部分
8+3 だけを見る練習をしています。
こちらは、
8+3 の利用の仕方を教えているのですが、
子どもは、
18+3= から、
8+3 だけを見る練習をしています。
子どもがこうなっていることを理解して、
8+3= のようにしてから、
「はち足すさん、じゅういち(8+3=11)」と、
こちらの計算を実況中継します。
次の問題 15+7= でも、
5+7= としてから、
「ご足すしち、じゅうに(5+7=12)」と、
実況中継します。
8+3= としても、
子どもには、8+3 と同じに見えないのですが、
音読すれば、
「はち足すさん、じゅういち」ですから、
同じです。
何回か、
たし算を音読することで、
子どもは、
8+3= の一部分を、
8+3 と同じ計算と
見ることができるようになります。
8+3= と、8+3 が、
同じ計算に見えるようになれば、
8+3 の答え11を浮かべる感覚を、
18+3= の計算でも、
子どもは使い始めます。
② 11-8= を、
「8に何かを足して、11にする何か」で計算します。
8+3=11 ですから、
11-8=3 と計算できます。
8+=11 から、
8+3 が見えるようにします。
子どもは、
ここを練習しています。
ひき算の練習ではなくて、
ひき算の中に、
たし算を見る練習です。
こちらと、
子どもとでは、
見え方が大きく違います。
12-5= でしたら、
5+=12 から、
5+7 が見えれば、
5+7 の答え12を浮かべる感覚を使うことができます。
③ の計算は、
9×4=36、
9×2=18、
18+3=21 です。
繰り上がりのたし算 18+3 は、
頭の中で計算します。
心の目で見る 18+3 が、
すでに計算できるようになっている 18+3 と
同じ計算に見えるようになれば、
18+3=21 と計算できます。
繰り上がりの計算の仕方を習うのではなくて、
心の目で見なければならない
繰り上がりのたし算 18+3 が、
紙に書かれた 18+3 と同じ計算に
見えるようになる練習をしています。
(基本 -103)、(+- -080)、(×÷ -039)