分数のひき算は、
引けなければ、
1 を借りて、引けるようにします。
3-1
-
= のひき算は、
分子 1 から、5 と 6 を引きます。
3 から、
1 を引いて、
その後で、
を引きます。
これが、
普通の計算の順です。
でも、この子は、
3 から、
1 と、
を引こうとしています。
1度で、計算しようとしています。
3 の 3 から、1 を借りて、
2-1
-
として引こうとします。
分子 8 から、
5 を引くことができますが、
さらに、6 を引こうとしても引けません。
1度に計算してしまいたい子ですから、
2 の 2 から、また 1 を借りて、
引けるようにすれば、引けます。
でも、この子は、
「もう1回、1 を借りる」ことを思い付きません。
「1 を借りて引けるようにした」、
「でも、引けない」、
「分からない」、
「1 を借りたのに、できない」となります。
そして、
3-1
-
=
2-1
-
を持って、
「分からない」、「できない」と聞きます。
この子の書いた 2-1
-
の一部分、
2-1
を示して、
「引ける」、
「引くと、1 」のように教え始めても、
この子には、
聞いてもらえません。
この子の希望は、
1度で、計算してしまうことです。
2-1
-
と、
1 を借りて、引けるようにしたはずなのに、
1度で計算できませんから、
1度で計算する方法を知りたくて、
「分からない」、「できない」と聞いています。
だから、
1度で計算できる方法を教えれば、
この子は聞いてくれます。
2-1
-
の 2 を示して、
「1 借りる」と言ってから、
分子 8 を示して、
「7 を足して、15」と言いながら、
この子の計算の続きに、
3-1
-
=
2-1
-
=
1 と、こちらが書いてしまいます。
こちらの説明を聞いて、
こちらが書くのを見ていた子は、
「あっ、分かった」となります。
「さらにもう1回、1 を借りていいのだ」と、
この子は、発見したからです。
(基本 -109)、(分数
-023)