たし算と九九のできる子に、分数のたし算の計算の正体(たし算と九九とわり算の組み合わせ)を、「なるほど!」とつかませてしまいます。

小5で、

やさしい分数のたし算を、

計算できません。

 

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}}= や、

 {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{10}}= や、

 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{1}{15}}= のようなたし算です。

 

計算の仕方を教えて、

計算できるように育てます。

 

教えるために、

この子の計算のスピードや、

すでに持っている感覚を知ります。

 

6+8=、4+6=、9+5=、7+5=、8+8=、

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

8+4=、7+7=、5+4=、8+6=、7+8=、

5+5=、7+6=、9+8=、7+4=、6+7=。

 

このたし算25問を、

20秒台前半で計算できるスピードです。

 

このように速い計算スピードの子ですから、

たし算の答えを浮かべる感覚を持っています。

 

たし算が算数や数学の基礎ですから、

たし算の計算が速いスピードであれば、

他の計算のスピードも速くできます。

 

九九は、覚えています。

1つの段を6秒で言う速さです。

 

と、

この子は、

これだけの力を持っています。

 

分数のたし算を計算できないはずがありません。

 

この子は、

間違えたセルフパラダイムで、

自分で自分にブレーキをかけているだけです。

 

このように仮定して、

この子に分数の計算を見せます。

 

こちらの計算を実況中継する教え方です。

 

実況中継の一例です。

 

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}}= の 6 と、3 を示してから、

「6÷3、割り切れる」、

「下、6」と、共通分母を探します。

 

次に、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}}= の  {\Large\frac{2}{3}} を示して、

「下、3×2=6」、

「上、2×2=4」です。

 

これで、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{4}{6}} になります。

 

続いて、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{1}{6}} を示して、

「これ、ここ」で、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{1}{6}} とします。

 

そして、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{1}{6}} の分子の 4 と 1 を示して、

「4+1=5」、

「下、6」です。

 

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{6}} と計算できます。

 

こちらの計算を実況中継で見せれば、

「分数のたし算という計算ではない」、

「普通のたし算とかけ算とわり算を、

決められた順で使っている」ことが、

子どもに伝わります。

 

つまり、

「なんだ。それだけのことか」です。

 

 {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{10}}= の共通分母でしたら、

10 と 4 を順に示しながら、

「2倍して、20」、

「4で割って、割り切れる」、

「下、20」です。

 

 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{1}{15}}= でしたら、

同じようにして、

「2倍して、30」、

「6で割って、割り切れる」、

「下、30」です。

 

たし算と九九の感覚と、

速い計算スピードがこの子をリードして、

分数のたし算の計算の仕方を、

「なるほど、そうするのか!」とつかませます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -130)、(分数  {\normalsize {α}} -038)