わり算の商を浮かべる感覚があります。2けたのわり算は、感覚をつかむまでが試練です。

8÷2= を見ると、

答え4が浮かぶ感覚があります。

 

とても不思議な感覚です。

 

8÷2= を見て、

何もしていないのに、

瞬時に、答え4が浮かびます。

 

この感覚を持つために、

九九を利用する計算を繰り返しています。

 

8÷2= ですから、

2の段を、

「にいちがに、ににんがし、にさんがろく、にしがはち」と唱えて、

2に4を掛ければ、

8になると分かります。

 

このような計算を繰り返すと、

やがて、

8÷2= を見て、

九九を唱えようとすると、

答え4が浮かんでいるようになります。

 

わり算の感覚を持てたからです。

 

同じことを、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 86 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ のような2けたのわり算でもできます。

 

86を、21で割ります。

 

2けたの数21で割るわり算でも、

問題を見たら、

商4が、浮かぶ感覚があります。

 

この感覚を持つまでは、

仮の商で計算します。

 

86の8と、

21の2を見て、

8÷2= を頭にイメージすれば、

答え4が浮かびます。

 

この4が、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 86 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ の仮の商です。

 

そして、計算すると、

あまり2になって、

割る数21よりも小さいから、

仮の商4は、正しい商です。

 

別の2けたのわり算  {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 83 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ も、

同じように計算します。

 

83の8と、

21の2から、

仮の商は、

8÷2=4 です。

 

計算すると、

あまりを計算できません。

 

仮の商4を、

1つ小さい3に変えます。

 

そして、計算し直すと、

あまり20になって、

割る数21よりも小さいから、

仮の商3は、正しい商です。

 

このような計算が、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 86 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ を見たら、商4を、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 83 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ を見たら、商3を、

思い浮かべる感覚を持つための計算です。

 

仮の商ではなくて、

商を浮かべる感覚です。

 

7+8= の答え15を浮かべる感覚や、

6÷2= の答え(商)3を浮かべる感覚は、

正しい答えを瞬時に出す感覚です。

 

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 86 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ の商4を浮かべる感覚も同じです。

正しい商を瞬時に出す感覚です

 

仮の商ではありません。

正しい商を浮かべる感覚です。

 

さて、

8÷2= を、

「にいちがに、ににんがし、にさんがろく、にしがはち」と計算するのは、

ユックリと計算して、

4~5秒です。

 

18÷2= を、

「にいちがに、・・・、にくじゅうはち」と計算しても、

8~10秒です。

 

2の段を唱えるだけでしたら、

6秒くらいでできますが、

18÷2= の18になったことを確かめながらですから、

8~10秒はかかります。

 

ところが、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 86 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ となると、

仮の商を出して、

わり算を計算し終わるまで、

12~13秒かかります。

 

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 83 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ でしたら、

仮の商4でわり算を計算してから、

仮の商を3に変えて、

もう一度、わり算を計算しますから、

16~17秒かかります。

 

1問を計算する時間が、

8÷2= や、18÷2= と、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 86 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ や、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 83 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ の2けたのわり算で、

大きく違います。

 

ですから、

 {\normalsize {\begin{array}{rcc} \\ 21 \overline{\kern-2pt \,{\big)} \kern2pt \hspace{-0.1cm} 83 \:\:\:\:\:\\   \:\:\:\:\:} \\ \end{array}}}\\ のようなわり算の感覚をつかむまで、

容易ではないことを、

こちらは理解して、

子どもをリードします。

 

(基本  {\normalsize {α}} -145)、(×÷  {\normalsize {α}} -044)