引けない分数のひき算を、引けるようにする理屈は、程よい長さで説明することが、とても難しいところです。

分数のひき算で、

引けないときは、

引けるようにしてから引きます。

 

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= は、

引けるようにしてから引きます。

 

楽にスラスラ計算できるようになった子の、

計算の仕方です。

 

どこを見て、

どのようにして、

答えをどこに書くのかだけです。

 

① 分母が、7にそろっています。計算できます。

② 分子の4から6を引けません。引けるようにします。

③ 分母7と同じ数を、分子4に足します。4+7=11 です。

④ 3を2に、1減らします。

⑤ 2 {\Large\frac{11}{7}} と、途中式を書きます。

⑥ 引く分数  {\Large\frac{6}{7}} をそのまま書きます。

 

ここまでで、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}=2 {\Large\frac{11}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= の途中式が書けます。

これで、引けるようになります。

 

続きを計算します。

⑥ 2をそのまま書きます。

⑦ 分子11から、6を引きます。11-6=5 です。

 

これで、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}=2 {\Large\frac{11}{7}} {\Large\frac{6}{7}}=2 {\Large\frac{5}{7}} と計算できます。

 

少し補足します。

 

引けるようにするため、

 {\Large\frac{4}{7}} の3を、2+1 に分けて、

1を、 {\Large\frac{7}{7}} の分数にします。

 

そして、

 {\Large\frac{7}{7}} {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{11}{7}} と計算します。

 

分母7を、

分子4に足すのではなくて、

 {\Large\frac{7}{7}} の分子7を、

 {\Large\frac{4}{7}} の分子4に足します。

 

これだけのことを、

「 ③ 分母7と同じ数を、分子4に足します 」としています。

 

ここを、

正しく教えたいのですが、

ダラダラと長い説明では伝わりません。

 

説明が長すぎると、

話の流れが分からなくなります。

 

でも、

短すぎると、

話しの筋にギャップがあって、

理解できなくなります。

 

なるべく短い説明で、

正しく伝えたいのですから、

子どもの理解力との試行錯誤が伴います。

 

これが最適な長さの説明のような

どの子にも通用する決め手の説明が、ないようです。

 

でも、

比較的多くの子に良さそうな長さの説明はあります。

 

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= の4と6を順に示して、

「4から6を引けない」と説明してから後です。

 

3を示してから、

「 2と1 」、

「 1= {\Large\frac{7}{7}} 」と言いながら、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= の 3 {\Large\frac{4}{7}} の3の上の余白に、

1= {\Large\frac{7}{7}} と書きます。

 

余白に書くのが、

 {\Large\frac{7}{7}} がいいのか、

1= {\Large\frac{7}{7}} がいいのか迷います。

 

続いて、

 {\Large\frac{4}{7}} の3を示して、

「 1減って、2 」、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}= の = の右を示して、

「ここ」です。

 

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}=2 と書けます。

 

次に、

余白に書いた 1= {\Large\frac{7}{7}} の分子の7と、

 {\Large\frac{4}{7}} の分子の4を順に示しながら、

「7+4=11」、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}=2 の2の右に、

「下、7」、

「上、11」で、

 {\Large\frac{4}{7}} {\Large\frac{6}{7}}=2 {\Large\frac{11}{7}} と書き進みます。

 

文字にすると長く感じますが、

こちらがリードする動画見本の実況中継では、

10~20秒の短時間です。

 

1回は、

このような説明をしておきます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -178)、(分数  {\normalsize {α}} -059)