子どもに算数の計算を教えるときの仮説です。
安定した集中時間を10秒とみます。
たし算を数えて計算する子を例にして、
安定した集中時間:10秒を説明します。
5+3= を、
5を見て、「ご」と黙読して、
3を見て、「ろく、しち、はち」と心で数えて、
5+3=8 と書く計算をします。
このような計算の仕方でしたら、
1問が、2~3秒ですから、
10秒の集中時間に、2~3問計算できます。
安定した集中時間:10秒を過ぎたら、
集中が浅くなりますから、
切れやすくなります。
すると、
子どもの心に浮かぶ雑念や、
周りのチョットした変化で、
集中が切れて、
計算から離れます。
計算から離れても、
安定した集中時間は10秒ですから、
あれこれと集中の対象が入れ替わります。
クルクルと入れ替わる中に、
たし算を数える計算があれば、
また、2~3問は、
安定した集中時間:10秒で計算します。
子どもの計算が、
このようになっていると理解するのが、
安定した集中時間:10秒の仮説です。
さて、
5+3= のようなたし算を、
普通は、50問くらい計算します。
この50問を
5分くらいで終わらせる子と、
20分もかかる子まで、
大きな違いがあります。
このような大きな違いは、
安定した集中時間:10秒のつなぎ方の違いと、
理解することができます。
50問を5分くらいで終わらせる子は、
安定した集中時間:10秒を、
次々と上手につなげています。
20分かかる子は、
安定した集中時間:10秒が計算に向くのを
コントロールしていませんから、
成り行き任せです。
ですから、
20分かかる子に、
安定した集中時間:10秒の
つなげ方を教えます。
集中が切れている問題 8+3= の
8を示して、「はち」と声に出して読み、
3を示して、「く、じゅう、じゅういち」と数えて、
= の右を示して、「ここ、じゅういち(11)」です。
このようにリードすれば、
子どもが、8+3=11 と書いたとき、
切れている集中が計算に戻ります。
同じようなリードで、
2~3問計算します。
これで、この子は、
安定した集中時間:10秒に戻ります。
つまり、
切れている集中に続いて、
安定した集中時間:10秒をつないでいます。
(基本 -191)、(+-
-119)