「話したい」欲求の魔力のスイッチが入らないようにするシンプルな方法は、教えるときのセリフを減らすことです。

18÷7= の計算の仕方を、

言葉で説明して、

「分かった」となるようにリードしようが、

動画見本の実況中継を見せて、

「そうするのか!」となるようにリードしようが、

子どもにアレコレと話します。

 

話すことで、

計算の仕方を子どもに伝えます。

 

でも、

話すことには魔力が潜んでいます。

 

「話したい」欲求の魔力です。

 

この「話したい」欲求の魔力が働けば、

子どもをどのように

リードしようとしているのかを忘れさせて、

ただ話すことに夢中にさせます。

 

こうなることを防ぐシンプルな方法は、

セリフを徹底して少なくしてしまうことです。

 

セリフを少なくすれば、

「話すこと」自体が減りますから、

「話したい」欲求の魔力のスイッチは入りません。

 

すると、

子どもに教える目的、

「分かった」、

あるいは、

「そうするのか!」から離れなくなって、

目的に集中できます。

 

もう一つのコツは、

子どもが今も使える力だけを使うことと、

計算そのものを教えることです。

 

18÷7=2・・・4 と計算するには、

キチンとした理屈があるからです。

 

例えば、

わり算は、かけ算の逆の計算であることや、

18 を、14+4 に分けて、

14÷7=2 と、7 で割れない 4 になることです。

 

でも、

このような理屈には触れないようにします。

 

セルフが増えるからです。

 

そして、

計算そのものを教えますから、

九九の使い方と、

あまりを計算するひき算を伝えるようにします。

 

ここでは、

動画見本の実況中継を見せる教え方で、

18÷7= を計算してみます。

 

18÷7= の18を示したまま、

「しちいちがしち(7×1=7)」、

「小さい」、

「しちにじゅうし(7×2=14)」、

「小さい」、

「しちさんにじゅういち(7×3=21)」、

「大きくなった」、

「一つ戻る」、

「しちにじゅうし(7×2=14)のに(2)」です。

 

ここまでで、

18÷7=2 と書けます。

 

そして、

答え 2 を示して、

「点点点(・・・)」です。

 

18÷7=2・・・ に変わります。

 

続いて、

18 を示して、

「これ、引く」としてから、

18÷7=2 の 7 と 2 を示しながら、

「しちにじゅうし(7×2=14)」、

「じゅうし(14)を引く」です。

 

見て聞いている子どもが、

18-14= をイメージできていない様子でしたら、

「じゅうはち引くじゅうしは?(18-14=?)」と、

セリフを加えます。

 

子どもが、

18-14=4 と計算できれば、

18÷7=2・・・4 と計算できます。

 

ひき算で戸惑っているようでしたら、

「し(4)」と、

こちらが答えを出します。

 

こちらの計算を、

子どもが使える力に限って見せようとすると、

この事に集中しますから、

自然とセリフが少なくなって、

「話したい」欲求の魔力にスイッチが入らなくなります。

 

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