算数や数学の計算は、
特有の発達段階をクリアしながら、
少しずつ育ちます。
首がすわり、
寝返りをうち、
ハイハイをする・・・・のような
体の発達段階があるように、
算数や数学の計算にも
特有の発達段階があります。
計算の仕方の発達段階です。
つまり、
答えの出し方の発達段階です。
例えば、
たし算の発達段階です。
初期の発達段階は、、
「数えて答えを出す計算ができるようになる」です。
7+5= でしたら、
7を「しち」と読み、
5を見て、5回、
「はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに」と数えます。
数えるために、
さまざまな道具を使うことがあります。
① パーに開いた手の指を、
一本ずつ折りながら数えます。
② パーに開いて机に置いた手の指を、
鉛筆で一本ずつ、つつきながら数えます。
③ 問題の余白に、〇〇〇〇〇 のように、
5個の〇を書いて、
1つずつ、つつきながら数えます。
④ 首を5回、回数を数えながら振り、
「はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに」と数えます。
このようなさまざまな道具で、
数えます。
この発達段階をクリアした後、
数える計算に慣れれば、
何をするのかを意識しなくても、
「習慣のように数えて計算する」発達段階があります。
習慣のように数える計算をクリアした後、
計算のスピードに挑戦させれば、
「数える計算に夢中になる」発達段階があります。
そして、
一部分の問題、
5+2=や、6+3=や、5+5=のような問題で、
「数える前に答えが心に浮かぶ」ようになる発達段階をクリアしながら、
答えの浮かぶ問題が増えていき、
すべてのたし算で、
「数える前に答えが心に浮かぶ」発達段階に至ります。
でも、
子どもの心の中で起こっていることですから、
「数える前に答えが心に浮かぶ」のかが、
こちらには見えません。
7+8= の答えを、
1~2秒で書いているようでしたら、
「数える前に答えが心に浮かぶ」と評価して、
間違いないようです。
このようなことが、
たし算の発達段階の大枠です。
もちろん、
ひき算にも、
かけ算にも、
わり算にも、
分数計算にも、
正負の数の計算にも、
方程式や因数分解にも、
特有の発達段階があります。
(基本 -219)、(+- -138)