5+4= の 5 を見て、「ご」と読み、
4 を見て、「ろく、しち、はち、く」と数えて、
5+4=9 と書く計算の子です。
集中が切れて、計算から離れています。
何かに気を取られたようです。
あるいは、
眠いようです。
うつらうつらしています。
さらにあるいは、
イライラしているようです。
鉛筆や問題用紙に当たり散らしています。
さて、
このようなとき、
子どものしていることを見てしまうのが普通です。
そして、
それを問題行動と受け止めて、
言葉で指示して、
その問題を解決しようとします。
「どうしたの?」、
「できるでしょ」、
「計算してないよ」、
「顔を洗って、目を覚まして」、
「風に当たったら」、
「何をイライラしているの」、
「鉛筆に当たらない」、
「今は、計算でしょ」のような言葉です。
ほとんどの子は、
このような言葉を嫌います。
これらの言葉に、
強いマイナスの感情が、
付いていることが多いからです。
でも目の前の子は、
集中が切れています。
うつらうつらしています。
イライラして鉛筆に当たり散らしています。
何とかしてあげたいのです。
さて、
このような子に対して、
ほとんど知られていませんが、
いきなり、こちらが子どものたし算を
代行してしまうリードの仕方があります。
たし算が、7+4= でしたら、
いきなり、無言で、7 を示して、
穏やかな口調で、
「しち」と声に出して読み、
無言で、4 を示して、
「はち、く、じゅう、じゅうち」と声に出して数え、
= の右を、無言で示して、
「ここ、じゅういち(11)」と、
子どもの計算を代行します。
無言で、7 を示すことと、
穏やかな口調の「しち」と、
無言で、4 を示すことと、
「はち、く、じゅう、じゅうち」と数えることと、
= の右を、無言で示すことと、
「ここ、じゅういち(11)」と言うだけです。
目の前の
集中が切れている子に、
うつらうつらしている子に、
イライラして鉛筆に当たり散らしている子に、
これだけのリードですから、
マイナスの感情を付けにくいのです。
淡々と子どもの計算を代行できます。
こちらの
このような代行計算に、
子どもは、マイナスの感情を少しも感じませんから、
こちらが出した答えを、書いてくれます。
このようなリードで、
同じような代行計算を
3~4問や、
5~6問続けます。
これだけのリードですが、
子どもの集中が戻り、
うつらうつらしなくなり、
イライラが消えます。
(基本 -233)、(+- -147)