のような
やや難しさを感じさせる連立方程式です。
このような連立方程式は、
解く前に、
どのように計算していくのかを決めます。
計算する自分を導くガイドを、
子ども自身で決めます。
「ガイド」と表現するだけでなく、
「方針」と言い表すことも、
「戦略」と大げさに言うこともできます。
言い方はさまざまにありますが、
していることは単純です。
計算する前に、
連立方程式の 4 つの式を眺めて、
どのように計算していくのかを決めます。
子どもの頭の中で行われることを
推測すると、
次のようになっています。
頭の中で、
4 つの式を動かせば、
のような感じに
なりそうだと想像できます。
あるいは、
4 つの式すべてを足せば、
3x+3y+3z+3w=15 のようになり、
x+y+z+w=5 とできそうだから、
この式から、
4 つの式を、
順にひき算すればよさそうだと、
頭の中で想像できます。
このように、
計算する前に、
頭の中で、アレコレと想像して、
計算の仕方を決めた後、
このように計算すると決めたガイドを、
頭に置いたまま、計算していきます。
このようなことを頭の中でして、
数学が好きで、
得意な高校生は、
計算を楽しんでいます。
でも、
数学が好きで、得意でなくても、
また、
高校生まで待たなくても、
数学や、算数の計算を、
同じような作法で解く子を、
育てようとすれば、
育てることができます。
そうするつもりで、
こちらがジックリと取り組めば、
頭の中で解き方を決めてから、
計算する子を育てることができます。
算数や、数学の
どのような計算レベルからでも、
このような子を育てるリードをできます。
実は、
7+4= のようなたし算から
育て始めることができます。
しかも、
驚くほど簡単なことです。
でも、
とても非常識でもあります。
「計算の仕方を知っている子」に、
計算の仕方を教えることです。
普通は、
こうではありません。
「計算の仕方を知らない子」に、
計算の仕方を教えます。
だから、
計算の仕方が分かるだけの話です。
そうではなくて、
とても非常識なのですが、
「計算の仕方を知っている子」に、
計算の仕方を教えるのです。
ふざけて言っているのではありません。
ジョークでもありません。
大真面目です。
ここでの話に合わせる言い方にすれば、
計算する前に、
7+4= のたし算を眺めて、
「 7 の次の 8 から、
+4 の 4 回、
8、9、10、11 と数えて計算する」と
頭の中で、自分の計算を想像してから、
実際に、
想像したように計算する子です。
こうしている子に、
こちらの計算を実況中継で見せます。
この子が、
計算する前に、
計算の仕方を想像したようなことを、
こちらの実況中継で見せます。
でも、
実際には、
計算する前に、
計算の仕方を想像してはいないでしょう。
たし算 7+4= の今は、
そうでしょう。
ですが、
こちらが、
子どもに、新しい計算の実況中継を、
「計算の仕方を知っている子」に、
見せ続けることが重要です。
時期の早いか遅いかの
個人差がありますが、
子どもは必ず、
こちらの意図を見抜きます。
するとやがて、
解く前に、計算の仕方を決めて、
決めたガイドに従って、
自分をリードすることを、
少しずつまねし始めます。
(基本 -285)、(+- -183)、(分数 -089)