分数の四則混合の計算で、先に計算の仕方を決めてから計算する習慣を、高いレベルまで育てることができます。

問題を眺めて、

計算する前に、

計算の仕方を決める習慣を、

育てる旅が続きます。

 

計算のレベルが高くなると、

より複雑な計算の仕方になります。

 

計算する前に、

自分の計算をリードするガイドを決めますが、

より複雑なガイドになります。

 

 {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 や、

(1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) のような問題で、

計算する前に、

計算の仕方を決める習慣を、

さらに育てます。

 

1 つの式の中に、

+・-・×・÷ のある四則混合です。

 

計算する前に、

問題を眺めてから、

計算の順番を決めて、

それぞれの計算を、

別々の余白で計算すると決めます。

 

 {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 でしたら、

かっこの中の左の ÷ が、1番目、

右の ÷ が、2番目、

+ が、3番目、

かっこの外の × が、4番目の計算です。

 

この4つの計算を、

別々の余白で計算すると決めます。

 

これが、

自分の計算をリードするガイドです。

 

かなり複雑ですが、

計算する前に、

問題を眺めるだけで、

このようなガイドを決めることができます。

 

もう1つの問題:

(1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) でしたら、

計算順は、

左のかっこの中の - が、1番目、

右のかっこの中の - が、2番目、

かっこの外の ÷ が、3番目です。

 

この3つの計算を、

別々の余白で計算すると決めます。

 

これが、

問題 (1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) の

自分の計算をリードするガイドです。

 

このようなガイドを、

計算する前に決めたら、

このガイドを、

頭に持ったままで、

実際に計算していきます。

 

まず、

 {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 を、

ガイドのリードで計算します。

 

1番目の計算  {\Large\frac{3}{8}}÷4 を、

余白で行います。

 

余白で計算するようにすれば、

計算する前に、

このわり算の計算の仕方を決めるようになります。

 

 {\Large\frac{3}{8}}÷4 を眺めて、

わり算ですから、

÷ の右の 4 をひっくり返して、

かけ算にします。

 

4 をひっくり返すために、

分数の形にすると、

 {\Large\frac{4}{1}} になって、

ひっくり返すと、

 {\Large\frac{1}{4}} になります。

 

ここまで、計算の仕方を決めてから、

余白に計算を書きます。

 

すると、

 {\Large\frac{3}{8}}× {\Large\frac{1}{4}} になります。

 

このかけ算を計算する前に、

また、

計算の仕方を決めます。

 

斜めの約分をできませんから、

そのまま、分母同士、分子同士を掛けると、

計算の仕方を決めて、計算します。

 

計算すると、

 {\Large\frac{3}{8}}× {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{32}} です。

 

次は、

元の問題 (  {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 の

ガイドのリードに戻って、

2番目の計算 4 {\Large\frac{1}{5}}÷7 を、

1番目の計算と違う余白で行います。

 

ここでも、

 {\Large\frac{1}{5}}÷7 の計算の仕方を決めてから、

その後で、余白に書きます。

 

 {\Large\frac{1}{5}}÷7 を眺めて、

÷ の左の 4 {\Large\frac{1}{5}} を仮分数  {\Large\frac{21}{5}} にして、

÷ の右の 7 を分数にしてから、

ひっくり返して、 {\Large\frac{1}{7}} にして、

余白にかけ算の式を書きます。

 

書くと、

 {\Large\frac{21}{5}}× {\Large\frac{1}{7}} です。

 

このかけ算を計算する前に、

計算の仕方を決めて、

左上の 21 と、右下の 7 を約分してから、

分母同士と、分子同士を掛けます。

 

このサブ:ガイドのリードで計算すると、

 {\Large\frac{21}{5}}× {\Large\frac{1}{7}} \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}3\\\cancel{21}\end{matrix}\,}{5}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{1}{\begin{matrix}\cancel{7}\\1\end{matrix}\,}} {\Large\frac{3}{5}} となります。

 

そしてまた、

元の問題 (  {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 の

全体のガイドのリードに戻ると、

3番目の計算は、

かっこの中の + です。

 

このたし算を、

頭の中にイメージします。

 

1番目の計算  {\Large\frac{3}{8}}÷4 の余白の計算から、

答え  {\Large\frac{3}{32}} です。

 

同じように、

2番目の計算 4 {\Large\frac{1}{5}}÷7 の余白の計算から、

答え  {\Large\frac{3}{5}} です。

 

この  {\Large\frac{3}{32}} と、 {\Large\frac{3}{5}} のたし算ですから、

別の余白に、

 {\Large\frac{3}{32}} {\Large\frac{3}{5}} と書きます。

 

やはり、

このたし算を計算する前に、

計算の仕方を決めます。

 

通分してから、足します。

共通分母は、32 と、5 の

最小公倍数 160 です。

 

このように計算の仕方を決めて、

このサブ:ガイドのリードで、

余白の計算を完成させます。

 

すると、

 {\Large\frac{3}{32}} {\Large\frac{3}{5}} {\Large\frac{15}{160}} {\Large\frac{96}{160}} {\Large\frac{111}{160}} と計算できます。

 

またまた、

元の問題 (  {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 の

全体のガイドのリードに戻ると、

4番目の計算は、

かっこの外の × です。

 

このかけ算を、

頭の中にイメージします。

 

3番目の計算は、

余白の計算から、

答え  {\Large\frac{111}{160}} です。

 

この  {\Large\frac{111}{160}} に、

右から、×8 が、

4番目の計算です。

 

別の余白に、

 {\Large\frac{111}{160}}×8 と書きます。

 

ここでも、

このかけ算を計算する前に、

計算の仕方を決めます。

 

8 を、 {\Large\frac{8}{1}} の分数にして、

左下の 160 と、右上の 8 を約分してから、

分母同士と、分子同士を掛けると決めます。

 

このサブ:ガイドのリードで計算すると、

 {\Large\frac{111}{160}}× {\Large\frac{8}{1}} \require{cancel}\displaystyle {\frac{111}{\begin{matrix}\cancel{160}\\20\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}1\\\cancel{8}\end{matrix}\,}{1}} {\Large\frac{111}{20}} となります。

 

答えは、

 {\Large\frac{111}{20}} の仮分数ですから、

分子 111 を、分母 20 で割ると、

先に決めてから、計算して、

帯分数 5 {\Large\frac{11}{20}} に変えます。

 

このように、

余白で計算すれば、

先に計算の仕方を決める習慣が育ちます。

 

問題 (1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) も、

同じように計算します。

 

全体のガイドは決めています。

計算順と、

余白で計算することです。

 

全体のガイドのリードで、

1番目の計算 1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2 のひき算を、

余白で計算します。

 

計算の仕方を先に決めます。

 

小数 1.2 を、分数に直します。

分母 10 で、分子 2 ですから、

頭の中に、1 {\Large\frac{1}{5}} をイメージできます。

 

そして、

余白に、1 {\Large\frac{1}{2}}-1 {\Large\frac{1}{5}}= と書きます。

 

このひき算を計算する前に、

計算の仕方を決めます。

 

通分してから、引きます。

共通分母は、2 と、5 の

最小公倍数 10 です。

 

このように計算の仕方を決めて、

このサブ:ガイドのリードで、

余白の計算を完成させます。

 

すると、

 {\Large\frac{1}{2}}-1 {\Large\frac{1}{5}}=1 {\Large\frac{5}{10}}-1 {\Large\frac{2}{10}} {\Large\frac{3}{10}} と計算できます。

 

次に、

元の問題 (1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) の

全体のガイドのリードに戻ると、

2番目の計算は、

右のかっこの中の - です。

 

1番目の計算 1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2 と同じように、

2番目の計算 1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} を、

別の余白で計算します。

 

分数に直して、

余白に、1 {\Large\frac{2}{5}}-1 {\Large\frac{1}{3}}= と書きます。

 

先に計算の仕方を決めてから、

計算すると、

 {\Large\frac{2}{5}}-1 {\Large\frac{1}{3}}=1 {\Large\frac{6}{15}}-1 {\Large\frac{5}{15}} {\Large\frac{1}{15}} です。

 

そしてまた、

元の問題 (1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) の

全体のガイドのリードに戻ると、

3番目の計算は、

かっこの外の ÷ です。

 

このわり算を、

頭の中にイメージします。

 

1番目の計算の余白から、

答え  {\Large\frac{3}{10}} を、

2番目の計算の余白から、

答え  {\Large\frac{1}{15}} で割るわり算です。

 

このわり算を、

別の余白に書いて、

 {\Large\frac{3}{10}}÷ {\Large\frac{1}{15}}= です。

 

先に計算の仕方を決めてから、

計算すると、

 {\Large\frac{3}{10}}÷ {\Large\frac{1}{15}} {\Large\frac{3}{10}}× {\Large\frac{15}{1}} \require{cancel}\displaystyle {\frac{3}{\begin{matrix}\cancel{10}\\2\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}3\\\cancel{15}\end{matrix}\,}{1}} {\Large\frac{9}{2}}=4 {\Large\frac{1}{2}} です。

 

このように、

 {\Large\frac{3}{8}}÷4+4 {\Large\frac{1}{5}}÷7)×8 や、

(1 {\Large\frac{1}{2}}-1.2)÷(1.4-1 {\Large\frac{1}{3}} ) の

計算順を決めてから、

それぞれの計算を

余白で計算すれば、

先に計算の仕方を決めてから、

計算する習慣を育てることができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -290)、(分数  {\normalsize {α}} -091)

 {\scriptsize {参照:蔵一二三、「計算の教えない教え方 基本」(2017)。アマゾン}}

計算の教えない教え方 基本―たかが計算 されど算数の根っこ そして人育て