計算の仕方を思い付くのは、何となくです。この何となく気付いた計算の仕方を、言葉に固定する手助けをします。

例 :  {\Large\frac{12}{3}}=4 を見て、

問題  {\Large\frac{10}{5}}= を計算させます。

 

シンプルに指示します。

「これ見て、これ計算」のような言い方です。

 

子どもは、

 {\Large\frac{10}{5}}=2 と計算します。

 

この子に、

どのように計算したのかを聞きます。

 

やはり、シンプルに聞きます。

「どうやったの?」のような言い方です。

 

すると、

 {\Large\frac{10}{5}}=2 の 5 と 2 と 10を、

この順に示して、

「これとこれが、これ」のような

訳の分からないことを言います。

 

だから、

子どもをリードして、

ボンヤリとしている子どもの頭の中身を

ハッキリとさせます。

 

「足したの?」、

「引いたの?」、

「掛けたの?」、

「割ったの?」です。

 

計算の種類を確かめるだけですから、

早口で、リズムよい口調です。

 

子どもはすぐに、

「掛けた」と教えてくれます。

 

子ども自身、

頭の中が、

少しハッキリとします。

 

「なるほど」と、

早口で受けてから、

 {\Large\frac{10}{5}}=2 の 10 と 5 を示しながら、

「これとこれ」、

2 を示して、

「どうしたら、こうなる?」とリードします。

 

少し考えたとしても、

じきに、

「割る」と教えてくれます。

 

「そうだね」と、

早口で受けてから、

 {\Large\frac{10}{5}}=2 の 10 と 5 を示しながら、

「どっちが、どっちを割る?」とリードします。

 

子どもは、

 {\Large\frac{10}{5}}=2 の 10 と 5 を示しながら、

「これを、これで割る」や、

「10 を 5 で割る」と言ってくれます。

 

ここまで進むと、

子どもは、

計算の仕方をハッキリとつかみます。

 

さて、

このようにリードすることで、

例 :  {\Large\frac{12}{3}}=4 を見て、

ボンヤリと、

「3×4=12」を思い付いた子は、

こちらのリードで、

頭の中身が、自分にハッキリと見えてきて、

「かけ算で答えを出した」ことに気付いて、

「わり算でも答えが出る」ことを知ります。

 

実は、

 {\Large\frac{10}{5}}= を、

10÷5= と計算するとき、

「5 に何かを掛けて、10 にする何か?」が、

かけ算の逆算としてのわり算です。

 

例 :  {\Large\frac{12}{3}}=4 を見て、

「3×4=12」は、

「12÷3= を、かけ算の逆で計算している」だけなのです。

 

だから、

 {\Large\frac{10}{5}}=2 の計算を、

「5×2=10」と説明する子に、

「10÷5=2」まで導くことができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -313)、(分数  {\normalsize {α}} -102)