子どもの計算のスピードを速めるために、「近未来」から、「今」を見るようなリードをします。

小4 が、

たし算 200 問を、

13 分半で計算します。

 

6+8=、4+6=、9+5=、7+5=、8+8=、

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

8+4=、7+7=、5+4=、8+6=、7+8=、

5+5=、7+6=、9+8=、7+4=、6+7=、

・・・・・

このようなたし算を、200 問です。

 

200 問すべて、

指で数えて計算して、

13 分半です。

 

小4 で、

たし算の指が取れていません。

 

だから、

算数の計算がとても遅い子です。

 

そして、

小4 の授業に付いていけないようです。

 

でもこの子は、

「小4 の授業に付いていきたい」と思って、

「授業に付いていけるようになる」と覚悟を持っています。

 

今から未来を見ていますから、

黙々と、たし算の計算練習を続けます。

 

でも、

「今」から、

「未来」を見る向きでは、

たし算の計算スピードが、

なかなか速くなりません。

 

実は、

真逆の向きの見方が効果的です。

 

「未来」から、

「今」を見る向きです。

 

さて、

子どもは、

常に自分の「近未来」を見ています。

この子も同じです。

 

向きは、

「今」から、

「近未来」を見る向きです。

 

「今」の

小4 の授業に付いていけない自分が、

「近未来」を見ていますから、

「付いていけない自分」から離れられないのです。

 

だから、

時間の流れの真逆の見方をします。

 

「授業に付いていける自分」の

「近未来」から、

「付いていけない自分」の

「今」を見ます。

 

「授業に付いていける自分」が、

「付いていけない自分」を見ていますから、

既に、

「付いていけない自分」から離れています。

 

文字にするとこういうことですが、

言葉で説明しても、

子どもには理解できそうもありません。

 

時間の流れの真逆の向きを、

体験させてしまいます。

 

「今」のこの子のスピードは、

200 問を、13 分半です。

 

13 分半は、810 秒ですから、

10 問あたりにすると、

40 秒です。

 

さて、

経験上、分っていることですが、

200 問を、

7 分くらいになると、

指が取れてきます。

 

指で数える前に、

答えが浮かぶ問題が、

ドンドン増えていきます。

 

7 分は、420 秒です。

10 問あたりにすると、

20 秒です。

 

このような倍のスピードの計算を、

こちらのリードで、

この子に体験させます。

 

指が取れ始める速さですから、

「速い!」と実感できます。

 

「今」から、

「近未来」を見ているこの子を、

半ば強制的に、

「今」から引き離して、

「近未来」に連れていきます。

 

こちらは、

この子と同じように、

指で数える計算ですが、

そのスピードを倍にします。

 

5+6= を見て、

「ご」と早口で言い、

6、7、8、9、10、11 と、

指を、速いスピードで折りながら、

答え 11 を数えて出します。

 

見て、聞いていた子は、

計算の速さを感じながら、

5+6=11 と書きます。

 

こちらはすぐ、

次の問題 8+4= を見て、

「はち」と早口で言い、

9、10、11、12 と、

指を、速いスピードで折りながら、

答え 12 を数えて出します。

 

このようにして、

10 問、20 秒の速いスピードの計算を、

リードして体験させます。

 

こうすれば、

この子は、

「今」から離れて、

「速い!」と感じて、

「近未来」の自分と重なります。

 

こちらがリードしている 20 秒間は、

この子は、

「今」の自分ではなくて、

「近未来」の速いスピードで計算している自分を見ています。

 

そして、

このような短時間のリードを、

5 回、10 回と繰り返すことで、

子どもは、

「今」から離れて、

「近未来」を見るようになります。

 

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