「上(分子)と下(分母)を、同じ数で割る」約分を、こちらの計算の実況中継を見せて教えます。子どもを、答えを書くことで参加させます

約分  {\Large\frac{2}{8}}= を、

こちらの計算の実況中継を見せて教えます。

 

以下は、

実況中継の一例です。

 

「上と下を 2 で割る」と説明してから、

 {\Large\frac{2}{8}}= の上の 2 を示して、

「2÷2=1」、

= の右を示して、

「棒」で、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} と書かせて、

 {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} の上(分子)を示して、

「ここ、1」です。

 

子どもは、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{\:\:\:}} と書きます。

 

続いて、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{\:\:\:}} の下の 8 を示して、

「8÷2=4」、

 {\Large\frac{1}{\:\:\:}} の下(分母)を示して、

「ここ、4」です。

 

子どもが、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} と書いて、

約分が終わります。

 

見て、聞いて、書きながら、

子どもの頭の中は、

「えっ、何?」、

「どういうこと?」と、

大混乱です。

 

混乱していても、

子どもは、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} と書いて、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{\:\:\:}} と書いて、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} と書きますから、

書くことで、

計算の仕方をつかみ始めます。

 

こちらの計算の実況中継を、

見て、聞いているだけではなくて、

答えを書くことで、

計算の仕方をつかみ始めます。

 

つまり、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} の棒(  {\Large\frac{\:\:\:}{\:\:\:}} )や、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{\:\:\:}} の上(分子)や、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} の下(分母)を書くとき、

約分できるようになった

「近未来」の子が書いていますから、

「近未来」から「今」を見る向きで見て、

計算の仕方をつかみ始めます。

 

これが、

子どもに書かせることで起こる

不思議な力です。

 

ただ、

子どもには個人差がありますから、

 {\Large\frac{2}{8}}= の 1 問では、

計算の仕方をつかめない子もいます。

 

こういう子に、

 {\Large\frac{4}{6}}= や、

 {\Large\frac{6}{10}}= のような約分を、

同じような実況中継を見せて教えます。

 

子どもが、

「あぁ、そうか!」となって、

自力で計算できるようになるまで、

同じような実況中継を見せて教えます。

 

また、

子どもの個人差はとても大きいので、

「上と下を、同じ数で割る」と、

約分の計算の仕方をつかめても、

わり算をできなくなる子がいます。

 

とても不思議な現象ですが、

 {\Large\frac{10}{12}}= の約分は、

10÷2= と、

12÷2= を計算すると

理解できていながら、

わり算をできなくなる子です。

 

「どうしたの?」、

「2 で割るわり算だよ・・」と、

こちらは言いたくなります。

 

ですが、

このようなことを子どもに言っても、

わり算はできないままです。

 

一時的なことです。

 

今、

わり算をできなくなっているだけですから、

次のようなやり方を教えて、

わり算の答えを出せるようにします。

 

2×1=2にいちがに

2×2=4ににんがし

2×3=6にさんがろく

2×4=8にしがはち

2×5=10にごじゅう

2×6=12にろくじゅうに

2×7=14にしちじゅうし

2×8=16にはちじゅうろく

2×9=18にくじゅうはち

 

このような九九のカードを持たせて、

わり算を計算させます。

 

簡単なゲームです。

 

例えば、 九九の答えの中から、 12 を探させれば、

2×6=12にろくじゅうに が見つかります。

 

この「2×」の次に書いてある

6 が、

12÷2= の答えです。

 

このような九九カードを持たせて、

2 で割るわり算の答えを出させれば、

約分を、

1~2 問計算させるだけで、

わり算を思い出します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -356)、(×÷  {\normalsize {α}} -086)、(分数  {\normalsize {α}} -126)