「因数をどうやって出す?」と、自分に聞く習慣を持っている子は、因数分解する前に、因数分解の仕方を決めています。

3x(a+b)+6(a+b)= や、

 {x^{2}+8x+15}= の因数分解で、

「因数をどうやって出す?」と、

自問自答する習慣を持っている子がいます。

 

このような子は、

「因数をどうやって出す?」と、

自分が、自分に聞く習慣から、

因数分解する前に、

どのように因数分解するのかを決めてしまいます。

 

どのようにしているのかを、

やや詳しくみます。

 

例えば、

最初の因数分解の問題、

3x(a+b)+6(a+b)= です。

 

問題 3x(a+b)+6(a+b)= を見て、

心の中で、

「因数をどうやって出す?」と、

自分に聞きます。

 

この質問に答えるために、

「+」で結ばれた 2 つの式、

3x(a+b) と、

6(a+b) を見比べて、

3 と、

(a+b) が共通していることを発見します。

 

そして、

3 と、

(a+b) が、

共通していることから、

3(a+b) で、因数分解すると、

先に決めます。

 

それから、

3x(a+b)+6(a+b)= を因数分解します。

 

自分が、自分に、

「因数をどうやって出す?」と聞くことを

習慣にしているから、

このように決めることができます。

 

因数分解すると、

3x(a+b)+6(a+b)=

3(a+b)(x+2) です。

 

やや数学が苦手な方のために、

書き足しますと、

(x+2) の 2 は、

6(a+b) の 6 が、

3×2 ですから、

3 を共通因数で出した残りの 2 です。

 

 

次の問題  {x^{2}+8x+15}= の因数分解も、

やはり、

「因数をどうやって出す?」と、

自問自答します。

 

「因数をどうやって出す?」と聞くことは、

この子の習慣ですから、

自然に、当たり前のように行います。

 

 {x^{2}+8x+15}= の

 {x^{2}} と、

8x と、

15 を見比べても、

共通するものがありません。

 

共通因数を発見できないので、

当てはまりそうな公式を探します。

 

子どもは、

自分の頭の中で、

 {x^{2}+8x+15}= を因数分解できそうな

公式を探します。

 

すると、

公式  {x^{2}+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)} を、

自分の頭の中で発見します。

 

この公式を利用するのですから、

 {x^{2}+8x+15}= から、

足して 8 、

掛けて 15 になる 2 つの数を、

見つけ出します。

 

楽に、

3 と、5 がそうなっていることを見つけます。

 

確かに、

3 と、5 は、

足して 8 、

掛けて 15 になっています。

 

「因数をどうやって出す?」と、

自分が、自分に聞く習慣から、

このようなことまで考えて、

それから、

 {x^{2}+8x+15}=(x+3)(x+5) と因数分解します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -392)、(分数  {\normalsize {α}} -148)