小学算数の計算や、中学数学の計算を、解く前に解き方を見通せるようになるまで、繰り返させれば、「解き方を見通す力」があって、とても大事な力であることに気付きます。

 {\Large\frac{{x^{3}-y^{3}}}{{x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}\,}}} を約分する問題を、

解こうとしています。

 

でも、

解く前に、

解き方を見通せません。

 

だから、

「分からない」と、

してしまうような未熟な子ではありません。

 

見通せる部分を、

見通してしまいます。

 

 {\Large\frac{{x^{3}-y^{3}}}{{x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}\,}}}

分子  {\normalsize {x^{3}-y^{3}}} と、

分母  {\normalsize {x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}}} を、

それぞれ、因数分解して、

それから、約分することは分かります。

 

そして、

分子  {\normalsize {x^{3}-y^{3}}} は、

公式から、

 {\normalsize {(x-y)(x^{2}+xy+y^{2})}} となることを、

解く前に、

頭の中で、見通せます。

 

ですが、

分母  {\normalsize {x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}}}因数分解を、

解く前に、

見通せません。

 

だからといって、

「分からない」としない子です。

 

しぶとく、

何とかできる部分を探します。

 

そして、

「確か、あのあたりで習ったのでは・・」と、

以前に、

習ったことを思い出します。

 

この記憶を頼りにして、

以前のノートから、

分母 x+x+y

因数分解の仕方を、

探し出します。

 

式の形を見るようになっているこの子は、

このようなしぶとさが育っています。

 

そして、

 {\normalsize {x^{4}+2x^{2}y^{2}+y^{4}-x^{2}y^{2}}} としてから、

 {\normalsize {(x^{2}+y^{2})^{2}-x^{2}y^{2}}} として、

 {\normalsize {(x^{2}+xy+y^{2})(x^{2}-xy+y^{2})}} のように

因数分解できることを探し出します。

 

解く前に、

しぶとく考えて、

これだけのことをしてから、

この子は解き始めます。

 

 {\Large\frac{{x^{3}-y^{3}}}{{x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}\,}}}

 {\Large\frac{{(x-y)(x^{2}+xy+y^{2})}}{{(x^{2}+xy+y^{2})(x^{2}-xy+y^{2})\,}}}

 {\Large\frac{{x-y}}{{x^{2}-xy+y^{2}\;\;\,}}} と約分します。

 

実は、

これで終わりにしない子です。

 

このように解いてから、

しばらくたった後で、

この子は、

同じ約分の問題  {\Large\frac{{x^{3}-y^{3}}}{{x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}\,}}} を、

もう一度解きます。

 

解く前に、

 {\Large\frac{{x^{3}-y^{3}}}{{x^{4}+x^{2}y^{2}+y^{4}\,}}} を見るだけで、

「解き方を見通す」練習です。

 

1 回、解き直しただけで、

十分でないと感じたら、

解き方を見通せるようになるまで、

しばらく間を空けてから、

解き直す練習を繰り返します。

 

こうして、

解く前に、

解き方を見通す力を、

自力で育てます。

 

このような自分育てをできる子です。

 

もちろん、

こうなるように、

長い時間をかけて育てたからです。

 

自然に、

このような力を持つ子もいるのでしょうが、

子育てに、

偶然の幸運を期待すべきではないでしょう。

 

長い時間をかけて、

確実に育てるべきでしょう。

 

だから、

「同じような計算問題」を、

こちらが、十分と評価できるまで、

この子に繰り返し練習させています。

 

3+1= の答え 4 を

計算するようなたし算の初歩から、

「同じような計算問題」を

繰り返し練習させています。

 

すると、子どもは、

どの子も、必ず、

ですが、自然に、

「解き方を見通すこと」が、

解く前に、

できるようになっていく自分に気付きます。

 

そして、

中学数学の方程式や因数分解

高校数学と進み、

「解く前に見通す」ことが大事だと、

ハッキリと意識し始めます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -403)、(分数  {\normalsize {α}} -155)