計算の流れと、一部分だけを見る見方の組を持つと、子どもは、手順のある計算を、頭の中でできるようになります。

分数のたし算 1 {\Large\frac{1}{3}}+5 {\Large\frac{1}{6}}= を、

見て、10 秒もしないで、

答え 6 {\Large\frac{1}{2}} を出す子です。

 

とても自然に、

いつの間にかのように、

頭の中で計算して、

答えを出すようになっています。

 

こうなる前は、

 {\Large\frac{1}{3}}+5 {\Large\frac{1}{6}}= の 2 つの分母、3 と 6 の

大きい方の 6 を、

小さい方の 3 で割り、

6÷3=2 と割り切れることから、

共通分母 6 を探しています。

 

そして、

 {\Large\frac{1}{3}} の上(分子)と、下(分母)に、

2 を掛けて、

 {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{2}{6}} と計算して、

 {\Large\frac{1}{3}}+5 {\Large\frac{1}{6}}=1 {\Large\frac{2}{6}}+5 {\Large\frac{1}{6}}= と書いています。

 

次に、

2 つの分子、2 と 1 を足して、

2+1=3 と、

2 つの横(整数部分)、1 と 5 を足して、

1+5=6 から、

 {\Large\frac{2}{6}}+5 {\Large\frac{1}{6}}=6 {\Large\frac{3}{6}}= と書いています。

 

それから、

 {\Large\frac{3}{6}} の上(分子)と、下(分母)を、

2 で割って、

 {\Large\frac{3}{6}} {\Large\frac{1}{2}} と計算して、

 {\Large\frac{3}{6}}=6 {\Large\frac{1}{2}} と書いています。

 

1 つ 1 つの計算を、

確実に行って、

途中式を書いていると、

分数のたし算の計算の流れと、

一部分だけを見る見方が組になって、

例えば、

最初の計算の共通分母を探すことと、

 {\Large\frac{1}{3}}+5 {\Large\frac{1}{6}}= の 3 と 6 だけを見るような組、

頭の中で計算できるようになります。

 

このように、

計算の流れと、

一部分だけを見る見方の組は、

分数のたし算 1 {\Large\frac{1}{3}}+5 {\Large\frac{1}{6}}= だけではなくて、

手順のある計算で、

自然に生まれます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\ のような

筆算のたし算からです。

 

計算の流れから、

最初の計算は、

一の位の 3 と 9 だけを、

縦に  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:3 \\ +\:\:\: 9 \\ \hline \end{array} }} \\ 見て、

3+9=12 と計算して、

2 を、9 の真下に  {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \:\:\:\:2\end{array} }} \\ 書いて、

1 を繰り上がり数として覚えることです。

 

最初の計算と、

一部分だけを見る見方が、

組になっています。

 

続いて、

十の位の 6 と 2 だけを、

縦に  {\normalsize { \begin{array}{rr}6\:\: \\ +\: 2\:\: \\ \hline \end{array} }} \\ 見て、

6+2=8 に、

繰り上がり数 1 を足して、

8+1=9 と計算して、

29 の 2 の真下に  {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline\:\:92\end{array} }} \\ 書きます。

 

2 番目の計算と、

一部分だけを見る見方が、

やはり、組になっています。

 

このように、

筆算のたし算の計算の流れと、

一部分だけを見る見方が組になったとき、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\ の計算を、

頭の中で、4~5 秒くらいで行い、

答え 92 を計算できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -441)、(+-  {\normalsize {α}} -270)、(分数  {\normalsize {α}} -175)