途中まで計算した子から、続きの計算を聞かれます。子どもの計算の続きだけを、すぐに教えれば、自分を認められて、しかも、自分の聞きたいことですから、子どもは真剣になってこちらの教えを学びます。

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:321 \\ \:\times  \:\:\:13 \\ \hline963\end{array}  }}\\ のように、

途中まで計算します。

 

そして、

続きの計算を聞きます。

 

子どもから

続きの計算を聞かれたこちらは、

すぐに、

続きの計算を教えます。

 

この子と同じ向きを向くような教え方、

つまり、

答えを出すことだけを教えます。

 

ですから、

この子の計算  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:321 \\ \:\times  \:\:\:13 \\ \hline963\end{array}  }}\\ を、

そのまま認めて、

この子の続きの計算をリードして、

短時間のうちに、

解き終えます。

 

こうすると、

子どもは、

自分の計算の続きだけを

すぐに教えてもらえますから、

こちらが教えることを

初めから、

真剣になって、

学びます。

 

このように、

子どもの計算をそのまま認めて、

子どもが聞きたい続きの計算だけを、

すぐに教えれば、

子どもは、

必ず真剣になります。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:321 \\ \:\times  \:\:\:13 \\ \hline963\end{array}  }}\\

13 の 1 と、

321 の 1 を順に示して、

「いんいちがいち(1×1=1)」、

6 の真下を示して、

「ここ、いち(1)」です。

 

教えられた子は、

自分でも、

1×1=1 を心の中で計算して、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\  \:\:\:\:\:\:\: 1\:\:\:\,\\\end{array}  }}\\ と書きます。

 

自分では計算できなかった部分です。

子どもは真剣なままです。

 

次に、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\  \:\:\:\:\:\:\: 1\:\:\:\,\\\end{array}  }}\\

13 の 1 と、

321 の 2 を順に示して、

「いんにがに(1×2=2)」、

9 の真下を示して、

「ここ、に(2)」です。

 

教えられた子は、

やはり心の中で計算して、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\  \:\:\:\: 21\:\:\:\,\\\end{array}  }}\\ と書きます。

 

続けて、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\  \:\:\:\: 21\:\:\:\,\\\end{array}  }}\\

13 の 1 と、

321 の 3 を順に示して、

「いんさんがさん(1×3=3)」、

9 の斜め左下を示して、

「ここ、さん(3)」です。

 

教えられた子は、

自分と同じ計算ですから、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\  \: 321\:\:\:\,\\\end{array}  }}\\ と書きます。

 

まったく分からなかったのではなくて、

左にずらして書くのだろうと、

当たりを付けていた子は、

答えを書くことで、

「やはり、そうか!」と納得します。

 

それから、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\  \: 321\:\:\:\,\\\end{array}  }}\\ の 321 の下に、

「線」と言って、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline \end{array}  }}\\ のように線を引かせてから、

たし算をリードします。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline \end{array}  }}\\ の 963 の 3 を示して、

「これ、ここ」で、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline\:\:\:\:\:\:3 \end{array}  }}\\ です。

 

下に移すだけです。

 

そして、

963 の 6 と、

321 の 1 を順に示して、

「ろく足すいち、しち(6+1=7)」、

「ここ」で、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline\:\:\:\:73 \end{array}  }}\\ です。

 

それから、

963 の 9 と、

321 の 2 を順に示して、

「く足すに、じゅういち(9+3=11)」、

「ここ、いち(1)」、

「指、いち(1)」で、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline\:\:173 \end{array}  }}\\ と書かせて、

繰り上がり数 1 を指に取らせます。

 

最後に、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline\:\:173 \end{array}  }}\\

321 の 3 を示してから、

子どもが指に取った 1 を触って、

「いち(1)増えて、し(4)」、

「ここ」で、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  321 \\ \:\:\:\times  \:\:\:\: 13 \\ \hline   963 \\   321\:\:\:\,\\\hline4173 \end{array}  }}\\ です。

 

こちらの計算の実況中継を見て、

自分も同じ計算をして、

こちらが出した答えを書くような

計算の当事者として参加することで、

解き終わり、

子どもは計算の仕方を、

理解します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -471)、(×÷  {\normalsize {α}} -102)