45×20= と、50×48= の計算の仕方を教えます。その後で、75×80= を計算させます。すると、この子は、計算する前に、「どっちと同じ?」と聞きます。とてもいい聞き方です。

45×20= の計算の仕方を教えます。

 

20 の 0 を、

= の右に、

数字 2~3 個分くらい離して、

45×20=   0 のように書かせます。

 

次に、

2 から、5 を示して(右から左の向き)、

「2×5=10」と計算して、

45×20=  00 のように、

10 の 0 を書かせて、

1 を指に取らせます(繰り上がり数)。

 

そして、

2 から、4 を示して(右から左の向き)、

「2×4=8」と計算して、

指に取った 1 を足して、

「1、増えて、9」のようにリードして、

45×20=900 のように書かせます。

 

 

似ていて、

少し違う問題 50×48= の

計算の仕方も教えます。

 

「混乱するだろうな・・」と、

こちらは、

やや心配しながら・・です。

 

50×48= の

50 の 0 を、

= の右に、

数字 2~3 個分くらい離して、

50×48=   0 のように書かせます。

 

次に、

5 から、8 を示して(左から右の向き)、

「5×8=40」と計算して、

50×48=  00 のように、

40 の 0 を書かせて、

4 を指に取らせます(繰り上がり数)。

 

そして、

5 から、4 を示して(左から右の向き)、

「5×4=20」と計算して、

指に取った 4 を足して、

「4、増えて、24」のようにリードして、

50×48=2400 のように書かせます。

 

 

このように教えてから、

75×80= を計算させます。

 

するとこの子は、

「どっちと同じ?」と聞きます。

 

聞かれたこちらが、

「えっ、どうしたの?」、

「あなたが聞くの?」、

「計算できるはずだが・・」と、

心の中で驚きます。

 

力のある子です。

 

45×20= と同じ形をしていますから、

75×80= を楽に、

計算できるはずです。

 

 

力のある子の意外な質問に、

少し驚いた後、

この子の聞き方に安心します。

 

「教えて?」ではありません。

「分からない!」ではありません。

 

すぐに、

「どっちと同じ?」です。

 

やはり、

力のある子です。

 

普通の子の聞き方、

例えば、「分からない!」と、

大きく違います。

 

 

この子なりの理由があって、

「どっちと同じ?」と聞いているのでしょうから、

すぐに、

この子に聞かれたことだけを答えます。

 

45×20=900 を示して、

「こっち」とだけ答えます。

 

これで、

この子は、

75×80= を計算し始めます。

 

80 の 0 を、

= の右に、

数字 2~3 個分くらい離して、

75×80=   0 のように書きます。

 

次に、

8 から、5 を見て、

「8×5=40」と心の中で計算して、

75×80=  00 のように書いて、

4 を覚えます(繰り上がり数)。

 

そして、

8 から、7 を見て、

「8×7=56」と心の中で計算して、

繰り上がり数 4 を足して、

60 としてから、

75×80=6000 のように書きます。

 

速い計算スピードです。

10 秒もかけずに、

計算してしまいます。

 

 

「どっちと同じ?」と聞くことで、

自分の式の形の見方、

つまり、

45×20= と、

50×48= の区別を、

こちらに聞くことで、

確認しているようです。

 

「どっちと同じ?」は、

とてもいい聞き方です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -490)、(×÷  {\normalsize {α}} -109)