筆算のたし算の中の 6+5= や、7+9= のような指で数える計算のスピードを速くします。子どもの筆算のたし算が速くなって、6+5= や、7+9= の指が取れることを期待できます。

6+5=、7+9=、8+7=、3+6=、

5+7=、8+4=、9+6=、5+8=、

・・・・・。

 

このようなたし算の指が残っています。

指で数えて計算する子です。

 

この子が、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算を

練習しています。

 

たし算の指が取れていないのに、

筆算のたし算に進むのが、

普通の進み方です。

 

 

さて、

6+5=、7+9=、8+7= のようなたし算の

指を取ろうとしたら、

かなりの長期間、

このようなたし算の練習を続ける必要が・・と、

思われています。

 

そして、

たし算の指を取ることに時間を取られると、

先に進めないとの思い込みから、

指で数えるたし算のまま

筆算のたし算に進めるのが普通なのです。

 

もちろん、

6+5=、7+9=、8+7= のようなたし算の

指が取れて、

6+5= を見たら、答え 11 が、

7+9= を見たら、答え 16 が、

8+7= を見たら、答え 15 が、

瞬時に出るよう仁った後、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算に、

進ませた方がいいことくらい分かっています。

 

分かっていながら、

6+5=、7+9=、8+7= のようなたし算の

指が残っている子を、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算に、

進ませるのが普通なのです。

 

算数の計算を学ぶ時間が、

限られている中で、

より多くのことを学ばせたいと思うからです。

 

でも、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算で、

6+5=、7+9=、8+7= の計算を、

指で数えるのですから、

子どもには大きな負担です。

 

 

このような子に、

こちらが手伝えることは、

この子の指で数えるたし算の

スピードを速めるリードです。

 

6+5=、7+9=、8+7= の

指で数えるスピードを速くするリードをすれば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算に、

この子が感じている負担感が、

軽くなるはずです。

 

それだけではなくて、

6+5=、7+9=、8+7= の

計算のスピードが速くなれば、

自然な結果として、

指が取れる可能性が高まります。

 

このように、

あれもこれもと

欲張ったことを期待できる

手伝い方なのです。

 

 

以下は、

指で数えるたし算の計算のスピードを、

筆算のたし算の中で速めるリードの例です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ の 6 を示して、

「ろく」と声に出して読み、

5 を示してすぐ、

7、8、9、10、11 と、

声に出して早口で数え、

5 の真下を示して、

「いち(1)」と言い、

7 の真上を示して、

「いち(1)」と言います。

 

口調は、

スポーツのコーチの号令のように、

歯切れのいい言い方で、

でも、大声ではなくて、

小声にします。

 

子どもに聞かせるのでもなく、

強制するのでもなく、

独り言のような感じです。

 

このような口調でリードされると、

子どもは素直に、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} {\begin{matrix}1\:\:\:\:\\76\end{matrix}} \\ +\: 95\: \\ \hline \:\:\:\:1\:\end{array} }} \\ と書きます。

 

 

子どもが書いたのを見たら、

すぐ、

7 を示して、

「しち」と声に出して読み、

9 を示してすぐ、

8、9、10、11、12、13、14、15、16 と、

声に出して早口で数えて、

子どもが、7 の真上に書いた 1 を示して、

「1 増えて、じゅうしち(17)」と言い、

9 の真下を示して、

「じゅうしち(17)」と言います。

 

子どもは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} {\begin{matrix}1\:\:\:\:\\76\end{matrix}} \\ +95\: \\ \hline 171\:\end{array} }} \\ と書きます。

 

 

子どもが書いたのを見たら、

すぐ、

次の問題  {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ の 7 を示して、

「しち」と声に出して読み、

6 を示してすぐ、

8、9、10、11、12、13 と、

声に出して早口で数え、

6 の真下を示して、

「さん(3)」と言い、

8 の真上を示して、

「いち(1)」と言います。

 

リードされた子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} {\begin{matrix}1\:\:\:\:\\87\end{matrix}} \\ +\: 36\: \\ \hline \:\:\:\:3\:\end{array} }} \\ と書きます。

 

 

子どもが書いたのを見たら、

すぐ、

8 を示して、

「はち」と声に出して読み、

3 を示してすぐ、

9、10、11 と、

声に出して早口で数えて、

子どもが、8 の真上に書いた 1 を示して、

「1 増えて、じゅうに(12)」と言い、

3 の真下を示して、

「じゅうに(12)」と言います。

 

子どもは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} {\begin{matrix}1\:\:\:\:\\87\end{matrix}} \\ +36\: \\ \hline 123\:\end{array} }} \\ と書きます。

 

このようにして、

この子の指で数えるたし算の

計算のスピードを速くするリードをします。

 

 

2~3 問リードしたら、

続く計算を子どもに任せます。

 

少ししたら、

また、

2~3 問リードします。

 

このように、

断続的に、

2~3 問のリードを続けます。

 

そして、

筆算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ の中のたし算、

6+5= や、7+9= や、

7+6= や、8+3= の

指で数える計算が、

半ば習慣として速くなるようにします。

 

 

子どもは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 76 \\ +\: 95 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 87 \\ +\: 36 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算を、

手伝われていると感じています。

 

実際、

6+5= や、7+9= の

指で数えるたし算の計算が速くなれば、

しかも、半ば習慣のように

次々に計算するようになれば、

この子は、

筆算のたし算が速くなったと感じるからです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -513)、(+-  {\normalsize {α}} -297)