+(-56)-(-23)=-56+23=-33 の計算を、正しくできない子です。でも既に、正しく計算できる部分があります。そこを見るようにします。

+(-56)-(-23)= 、

このような正負の数の加減で、

計算がガタガタです。

 

これが、

子どもの計算力を見るときの

普通の見方です。

 

「計算がガタガタ」や、

これに似た表現で、

子どもが計算できない様子を表します。

 

そして、

この子に、

+(-56)-(-23)= のような計算を教えて、

できるようにしようとします。

 

 

さて、

少し違う見方があります。

 

「計算がガタガタ」のような

ネガティブな見方ではなくて、

「何ができるのか」を見るようにします。

 

このために、

+(-56)-(-23)= のような計算の

詳しい計算の仕方を見ます。

 

+(-56)-(-23)=

-56+23=

-33 と計算する詳細です。

 

 

まず、

計算する前に、

+(-56)-(-23)= の式全体を見ます。

 

すると、

1 つの数に、

符号が、2 つずつ付いているので、

1 つにすることから、

計算を始めると分かります。

 

2 つの符号を、

1 つの符号にする決め方は、

単純なルールです。

 

+(-56)-(-23)= の一部分

+(- だけを見て、- と決めて、

-(- だけを見て、+ と決めます。

 

これで、

符号が決まって、

+(-56)-(-23)=

-56+23= になります。

 

 

次に、

-56+23= の

- と、+ だけを見て、

-56+23= の計算は、

たし算ではなくて、

ひき算と理解します。

 

それから、

- や、+ の符号を取った

56 と、23 を見て、

ひき算の計算が、

56-23= と決めて、

56-23=33 と計算します。

 

そして、

ひき算の答え 33 に符号を付けます。

 

56 に付いている符号 - を、

答え 33 に付ければ、

-56+23=-33 と計算できます。

 

このような計算の流れが、

+(-56)-(-23)= の計算の

詳しい流れです。

 

 

この詳しい計算の流れを頭に置いて、

この子は、

「何ができるか?」を評価します。

 

「計算がガタガタ」のような

できない部分ではなくて、

計算できる部分を探します。

 

つまり、

「計算がガタガタ」ではなくて、

「ここと、ここの計算はできている」のような、

計算できている部分を見る見方です。

 

+(-56)-(-23)= を見て、

符号を決めて、

-56+23= とできるのか?

 

この子の計算から、

これはできるのであれば、

ここは、計算できている部分です。

 

-56+23= を見て、

計算をひき算と決めることができるのか?

 

YES か、

あるいは、NO です。

 

YES であれば、

計算できている部分です。

 

ひき算は、

56-23= と決めることができるのか?

 

56-23=33 と計算できるのか?

 

答え 33 の符号が、

-56+23= から、

- と決めることができるのか?

 

子どもの計算を見るだけで、

YES か、

NO かが、分かります。

 

と、

このような視点で、

この子は、

「どの計算部分をできるのか?」を

ハッキリとさせます。

 

 

計算できる部分がハッキリとすれば、

そこは教えなくていいのです。

 

それだけではなくて、

こちらがこのように、

子どものできている部分を見るようになれば、

子ども自身も、

自分のできている部分を

意識できるようになります。

 

その上で、

既に、

できる部分を利用すれば、

まだできない部分を育てる助けになります。

 

できている部分をハッキリとさせたから、

できている部分を利用できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -517)、(分数  {\normalsize {α}} -217)