計算した子に、「どうやったの?」と聞くことから、あるいは、計算する前の子に、「どうやるの?」と聞くことから、自分自身に教えるような習慣を、子どもに育てることができます。

 {\Large\frac{10}{7}}=2 {\Large\frac{3}{7}} と、

 {\Large\frac{4}{8}}=3 {\Large\frac{1}{2}} の区別が、

曖昧なままの子です。

 

 {\Large\frac{10}{7}}= は、帯分数のような仮分数です。

 

仮分数  {\Large\frac{10}{7}} を、

帯分数 1 {\Large\frac{3}{7}} に変えて、

元の問題 1 {\Large\frac{10}{7}}= の整数部分 1 と、

仮分数  {\Large\frac{10}{7}} を、帯分数 1 {\Large\frac{3}{7}} に変えた

整数部分 1 を足して、

1+1=2 と計算します。

 

 {\Large\frac{4}{8}}= は、

帯分数の約分です。

 

子ども自身が、

2 つの計算の区別が、

曖昧なままであることを

よく知っています。

 

つまり、

 {\Large\frac{10}{7}}= と、3 {\Large\frac{4}{8}}= の

次の計算を、

ハッキリと区別できないままであることを

知っています。

 

 

でも、

自分の育て方を知らないために、

曖昧なままです。

 

育て方を知っていれば、

 {\Large\frac{10}{7}}= と、3 {\Large\frac{4}{8}}= の計算を、

区別できるように、

自分を育ててしまいます。

 

曖昧なままにしておきません。

自分のことですから。

 

 

だから、

この子に、

 {\Large\frac{10}{7}}= と、3 {\Large\frac{4}{8}}= の計算を、

区別できるようになる

自分の育て方を、

計算の仕方と合わせて教えます。

 

計算の仕方だけではなく、

2 つの計算の違いを区別して、

正しくできるような自分になる

自分の育て方も教えます。

 

 

「自分の育て方」のような

微妙な言い方をしています。

 

自分が、

自分を育てます。

 

自分が、

自分に教えることでもあります。

 

 {\Large\frac{10}{7}}= と、3 {\Large\frac{4}{8}}= の計算を、

区別できるように、

自分が、

自分に教えるのです。

 

 

さて、

こちらが教えることを、

子どもが受け取るときの姿勢です。

 

大きく 2 つに分かれます。

 

1 つは、

自分が、

学ぼうとする姿勢です。

 

もう 1 つは、

自分が、

自分に教えるために

学ぼうとする姿勢です。

 

似ています。

同じように感じるでしょう。

 

ですが、

当の子どもには、

大きく違います。

 

 

こちらが教えることを、

学ぼうとする姿勢の子は、

計算の仕方を学んで終わります。

 

自分が、

自分に教えるために

学ぼうとする姿勢の子は、

学んで終わりではありません。

 

学んで、

 {\Large\frac{10}{7}}= と、3 {\Large\frac{4}{8}}= の計算を、

区別できるようになったら、

自分に教えなければならないのです。

 

とても真剣な・・というか、

深く集中してというか、

自分への教え方を考えながらというか、

学び方が違います。

 

 

 {\Large\frac{10}{7}}= の計算の仕方を、

10÷7=1・・・3 、

1+1=2 として、

 {\Large\frac{3}{7}} と習います。

 

自分が、

学ぼうとする姿勢の子は、

計算の仕方を知ったら、

学び終わります。

 

自分に教えるために、

学ぼうとする姿勢の子は、

自分が計算できるようになるだけではなくて、

相手は自分ですが、

計算の仕方を伝えなければなりません。

 

学び方が違うのです。

 

自分に教えながら、

学んでいます。

 

 

学ぶ姿勢の違いや、

学び方の違いを、

理解する助けになることを願って、

補足します。

 

 {\Large\frac{4}{8}}= の計算の仕方を、

学ぶ姿勢の子の「出すこと」は、

答えです。

 

 {\Large\frac{4}{8}}= を、

4 で約分して、

その答え 3 {\Large\frac{1}{2}} が、

学ぶ姿勢の子の「出すこと」です。

 

自分に教えるために

学ぼうとする姿勢の子は、

 {\Large\frac{4}{8}}= の答え、3 {\Large\frac{1}{2}} だけが、

「出すこと」ではありません。

 

自分に教えている自分のことも、

この姿勢の子の「出すこと」になります。

 

 

さて、

その入り口だけですが、

自分に教えるために、

学ぼうとする姿勢の子を育てるのが、

「どうやったの?」であり、

「どうやるの?」です。

 

 {\Large\frac{10}{7}}=2 {\Large\frac{3}{7}} と、

計算した子に、

「どうやったの?」と聞きます。

 

こうすれば、

この子は、

自分がした計算を、

「どうやったの?」と聞いたこちらに、

説明して、

つまり、

教えてくれます。

 

この「どうやったの?」は、

子どもが、

計算した自分に聞くことができます。

 

 

あるいは、

 {\Large\frac{4}{8}}= を、

 {\Large\frac{1}{2}} と、計算する前の子に、

「どうやるの?」と聞きます。

 

この「どうやるの?」も、

子どもが、

計算する前の自分に聞くことができます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -519)、(分数  {\normalsize {α}} -218)