計算して、答えを出すことを、いくつかの習慣の組み合わせで行います。数字を見ることや、読むことや、数えることのような習慣だけではなくて、スピードの習慣もあります。軽視されることが多いのですが、実は、スピードの習慣が重要です。

いくつかの習慣行動の組み合わせで、

子どもは、

計算して、答えを出します。

 

例えば、

4+2= のたし算を、

数える計算で答えを出す子でしたら、

4 を見て、

その次の 5 から、

+2 の 2 回、

5、6 と数えて、

答え 6 を出し、

4+2=6 と書きます。

 

それぞれの動作そのものと、

その動作を行うスピードが、

子どもの習慣になっています。

 

見ることや、

次の数を思い浮かべることや、

数を順に数えることや、

答えを書くことです。

 

しかも、

この習慣は、

とても柔軟ですから、

4+2= だけではなくて、

6+3= や、

2+5= なども同じような習慣で、

同じように答を出すことができます。

 

数字を見るスピード、

次の数を思い浮かべるスピード、

数を順に数えるスピード、

答えを書くスピードなども、

習慣ですから、

計算問題が違っても、

同じようなスピードです。

 

 

別の計算の例です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ の筆算のたし算を、

一の位の 8 と 5 を、

上から下の向きに見て、

8+5=13 と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:3\end{array} }} \\ と書いて、

1 を指に取ります。

 

次に、

十の位の 2 と 1 を、

上から下の向きに見て、

2+1=3 と足して、

指に取った 1 を、

3+1=4 と足して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:43\end{array} }} \\ と書きます。

 

上から下の向きに見ることや、

たし算の答えを出すことや、

繰り上がり数を覚えることや、

答えを書くことです。

 

この筆算のたし算でも、

それぞれの動作そのものと、

その動作を行うスピードが、

子どもの習慣になっています。

 

しかも、

この習慣は、

とても柔軟ですから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ だけではなくて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 13 \\ +\: 26 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\ なども同じような習慣で、

同じように答を出すことができます。

 

上から下の向きに見るスピード、

たし算の答えを出すスピード、

繰り上がり数を覚えるスピード。

答えを書くスピードなども、

習慣ですから、

計算問題が違っても、

同じようなスピードです。

 

 

このように、

4+2= や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ の答えを、

子どもは、

いくつかの習慣行動で出しています。

 

普通に、

計算の仕方という場合、

答えを出す動作のスピードを含みません。

 

スピードを含まない理由は分かりませんが、

スピードも習慣なのに、

答えを出す習慣行動の中に入れません。

 

何をするのかだけを、

計算行動というのが普通です。

 

でも実際には、

計算の仕方と、

動作のスピードの習慣で、

計算して、答えを出します。

 

 

動作のスピードの習慣を、

普通は除くのですが、

実際の計算にはスピードがありますから、

計算して、答えを出すいくつかの習慣の中に、

スピードの習慣を含めます。

 

さて、

子どもの計算力を育てるために、

こちらが行っていることは、

計算して、答えを出すいくつかの習慣を、

よりよい別の習慣に入れ替えることです。

 

そして、

答えを出すいくつかの習慣の中で、

重要なのが、

実は、

動作を行うスピードの習慣です。

 

普通は除外される

動作を行うスピードの習慣が、

実は、

とても重要な習慣になっています。

 

 

計算して答えを出すときの

それぞれの動作を行うスピードの習慣は、

解き終わるまでの時間を測ることで、

ほぼ評価できます。

 

例えば、

4+2= や、

6+3= や、

2+5= などの暗算のたし算でしたら、

100 問を、

5 分以下であれば、

スピードの習慣として、

安心できるレベルです。

 

10 分以上かかるようでしたら、

スピードの習慣が、

ユックリとした動作をする習慣になっています。

 

動作自体ではなくて、

つまり、

計算の仕方そのものではなくて、

その動作を行うスピードを、

今よりも速めるように誘います。

 

誘い方は、

とてもシンプルです。

 

4+2= の 4 を速い動きで示して、

早口で、鋭く、しかし優しい口調で、

「し」と声に出して読み、

素早く 2 を示してから、

早口で、「ご、ろく」と声に出して数え、

素早く = の右を示して、

早口で、「ろく(6)」です。

 

このように、

速いスピードの動作を見せて、

この 1 問を、

2 秒前後です。

 

5~6 問、

あるいは、

7~8 問、

速いスピードの動きを子どもに見せます。

 

 

あるいは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 13 \\ +\: 26 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 63 \\ +\: 29 \\ \hline \end{array} }} \\ などの筆算のたし算でしたら、

20 問を、

2 分以下であれば、

安心できるスピードの習慣です。

 

4~5 分かかるようであれば、

ユックリとした動作の習慣になっています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -539)、(+-  {\normalsize {α}} -307)