調子の波の下の方の日だからこそ、ポジティブさを感じさせる一定の出方で、回数多く手伝います。子どもの心に強いポジティブな印象が残ります。

6+5=、7+9=、8+7=、3+6=、

5+7=、8+4=、9+6=、5+8=、

・・・・・

 

このようなたし算を、

100 問計算している子です。

 

今日は、調子の波の下の方です。

頻繁に集中が切れて、

そして、ボ~ッとします。

 

計算しているときも、

ダラダラとした計算です。

 

 

この子は、

指で数えて答えを出します。

 

6+5= でしたら、

6 を見て、

その次の 7 から、

+5 の 5 回、

指を折りながら、

7、8、9、10、11 と数えて、

答え 11 を出して、

6+5=11 と書く計算です。

 

100 問の計算を、

毎日続けることで、

指を取ろうとしています。

 

 

さて、

指で数える計算に慣れてから、

計算のスピードを速めながら、

繰り返し計算すれば、

自然に指が取れます。

 

何かを理解する必要もありません。

答えを覚える必要もありません。

 

ただ、

指で数える計算のスピードを、

夢中になって精一杯の速さにするだけです。

 

こうすれば指が取れると分かっています。

この子にも、

当てはまる事実です。

 

でもこれは、

こちらのことです。

こちらが分かっていることです。

 

子どもは、

計算のスピードを速める目的も、

やがてどうなるのかの大きな変化も、

少しも分かっていません。

 

それだけに、

つらい計算です。

試練と言えるようなつらさです。

 

 

しかも、

今日のこの子は、

調子の波の下の方ですから、

夢中になって精一杯の速さで、

たし算を計算することが、

とても難しい日です。

 

だから、

何回でも手伝います。

 

回数多く繰り返す手伝いです。

重要なコツがあります。

 

こちらの出方を、

とにかく一定にしてしまうことです。

 

一定の出方で、

何回も手伝うのが、

子どもの計算を手伝う重要なコツです。

 

何回も、回数多く手伝うから、

一定の出方をすると、

理解した方が理解し易いでしょう。

 

 

その一定の出方の

具体的な一例です。

 

とにかく、

ポジティブにします。

 

一切、

ネガティブさを入れません。

 

そして、

計算だけに絞ります。

 

夢中になった精一杯の速い計算を

子どもに見せたいからです。

 

集中が切れて、

ボ~ッとしていたり、

あるいは、

ダラダラとした計算をしている子の

7+9= の 7 を

無言で素早い動作で示して、

小声の鋭い口調で、

「しち」と声に出して読み、

9 を素早い動作で示して、

7 の次の 8 から、

8、9、10、11、12、13、14、15、16 と

小声で区切りながらの口調で、

声に出して数え、

= の右を示して、

「じゅうろく(16)」と言います。

 

調子の波の下の方の子に、

押し付けるような感じではなくて、

ただ、淡々と素早い動作の数えるたし算を

見せるだけの手伝い方です。

 

「今日のあなたが

調子の波の下の方であることを

理解しています」、

「どうぞそのまま続けてね」、

「こちらはこちらの素早い計算を

ただ見せているだけですから・・」と、

このような感じです。

 

子どもへのネガティブさゼロで、

ポジティブさだけなのです。

 

 

確かに今日の目の前の子は、

調子の波の下の方なのでしょうが、

こちらが出した答え「じゅうろく(16)」を、

サッと書くことくらいはできます。

 

だから、

7+9=16 と、

今日のこの子にしたら素早い動作で、

書いてくれます。

 

でも、

調子の波の下の方のままです。

簡単には変わりません。

 

 

そして、

悪い状態が見えていますが、

子どもの状態の影響を受けないで、

こちらの素早い動きの数えるたし算を、

同じような一定の出方で、

3~4 問手伝います。

 

「手伝うよ・・」などと、

ネガティブさを感じさせることを言わないで、

突然に、

計算を手伝い始めて、

同じように 3~4 問手伝ってから、

突然、

手伝うことをやめます。

 

突然に始めて、

突然に終えることは、

理解しにくいことなのでしょうが、

子どもにしたら、

強いポジティブなのです。

 

突然に始めて、

素早い動作の数えるたし算を

押し付ける気持ちゼロで、

ただ淡々と見せるだけにして、

3~4 問で突然に終えます。

 

このような

ポジティブさを感じさせる一定の出方です。

 

 

調子の波の下の方の日ですから、

100 問のたし算を、

集中が切れて、ボ~ッとすることや、

総じて、ダラダラとした計算の途中で、

こちらからの一定の出方で、

1 回に、3~4 問の手伝いを、

5~6 回や、

7~8 回見るような感じです。

 

押し付ける気持ちゼロのこちらの

素早い動作の数えるたし算を、

1 回に、3~4 問見ることで、

今日の自分のダラダラとした計算との違いが、

際立ちますから、

しかも、

ポジティブさを感じさせる一定の出方で、

5~6 回や、

7~8 回手伝われますから、

子どもの心に

こちらの素早い動作の数えるたし算の

鮮明な印象が残ります。

 

調子の波の下の方の日だから、

自分のダラダラとした計算と、

こちらの素早い動作の数えるたし算の、

際立った違いが、

心に鮮明に残ります。

 

この鮮明な印象が、

この子が、

毎日、100 問のたし算を計算する

たし算の指を取る目的に

強く働きかけるようです。

 

このような一定の出方の手伝いだから、

この子の心に残ります。

 

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