計算問題を、
計算している最中の子が、
アレコレとさまざまな問題行動も行います。
例えば、
集中が切れて、ボ~ッとします。
ウトウトと眠そうです。
いたずら書きに夢中です。
このような問題行動です。
ダラダラとですが、
計算をしながらのこともあれば、
計算から離れていることもあります。
さて、
このような問題行動は、
どれもが、感情にコントロールされています。
計算問題を計算することで、
子どもは、
何らかの気持ちを感じます。
育っている実感であることもあれば、
何らかのネガティブな気持ちのこともあります。
ネガティブな気持ちが、
子どもをコントロールして、
問題行動を起こします。
このように仮定できるようです。
子どもが感じている気持ちを、
共感傾聴のような聴き方で、
子どもに聴いてもいいのでしょうが、
聴くまでもなく、予想できます。
計算問題を計算しているときに、
子どもが感じていることですから、
そのほとんどが、
「あ~ぁ、嫌だなぁ・・」のような感じです。
確かに、
「あ~ぁ、嫌だなぁ・・」でしたら、
集中が切れて、ボ~ッとするでしょう。
ウトウトと眠気に襲われるでしょう。
いたずら書きに夢中になるでしょう。
納得できます。
このように、
感情にコントロールされているのですから、
計算問題を計算している最中の
子どもの問題行動を、
理屈でいじらないようにします。
「このような計算をして、
一体、何の役に立つのだろうか・・」などと、
子どもが理屈で考えて、
問題行動に忙しいのではないようです。
「あ~ぁ、嫌だなぁ・・」のような気持ち、
感情に動かされているのです。
ですから、
問題行動をそのままさせておいて、
一言も触れないで、
突然、
子どもの計算の答えを出すリードをします。
子どもを、
ビックリさせるためではありません。
「あ~ぁ、嫌だなぁ・・」の気持ちを生み出している
計算問題を終わらせる手伝いをするためです。
子どもの賢さなのでしょうか、
勘の良さなのでしょうか、
子どもは、
こちらが答えを出す手伝いを、
即、受け入れてくれます。
実に、
見事です。
「自分でできます・・」などのように、
余計なことをいう子は、
ゼロではないのですが、
まず、いません。
以下は、
味をつかんでいただくための
手伝い方の一例です。
11-3=、16-9=、12-7=、
13-5=、14-6=、11-8=、
・・・・・
このようなひき算 100 問を、
たし算を利用して答えを出している子です。
11-3= でしたら、
3+8=11 の 8 を思い付いて、
11-3=8 と計算します。
でも、
思い付くまでの緊張に負担を感じ始めると、
「あ~ぁ、嫌だなぁ・・」となり、
集中が切れて、ボ~ッとすることや、
眠気に襲われて、ウトウトすることに、
スッと逃げてしまいます。
このように、
数中が切れて、ボ~ッとしていたら、
そのことに、一言も触れないで、
止まっている計算 16-9= の - を、
無言で示して、
すぐに、= の右を示して、
「しち(7)」と教えます。
ボ~ッとしていても、
計算しなければ・・と、
子どもは思っていますから、
こちらが出した答え 7 を、
16-9=7 と書いてくれます。
「そう」と受けて、
16-9=7 の 9 と 7 と、16 を、
この順に示しながら、
「く足すしち、じゅうろく(9+7=16)」です。
続いて、
次の問題 12-7= の - を示して、
同じようなリードをします。
こちらのセリフだけですが、
「ご(5)」、
12-7=5 と書いたのを見て、
「しち足すご、じゅうに(7+5=12)」です。
このようにリードされると、
子どもは、
「分かってもらえている」と感じるようです。
そして、
こちらにリードされて、
速いスピードの計算で、
2 問、3 問、4 問・・と、
計算が終わりますから、
「あ~ぁ、嫌だなぁ・・」の感情に
振り回される問題行動ではなく、
「よし、終わらせる・・」のような
理知的になることを期待できます。
(基本 -545)、(+-
-311)