や、
のようなひき算で、
間違えやすい子です。
筆算のひき算の
同じ計算パターンの繰り返しが、
まだ、自分の計算スキルになっていない子です。
同じ計算パターンが
繰り返されているだけ・・と、
この子が納得するまで、
つまり、
「なぁんだ、そういうことなのか!」となるまで、
答えの出し方だけを、
教え続けます。
こちらの計算の実況中継を見せるだけの
実にシンプルな教え方です。
実況中継で見せる対象は、
「答えの出し方だけ」と、
絞り込んでいます。
以下は、
一例です。
文字にすると、
実際の計算のスピードを
見せようがありませんが、
かなり速いスピードの計算です。
の 4 と 7 を順に示して、
「4-7=、引けない」、
「14-7=7」、
107 の 7 の真下を示して、
「7」です。
見ていた子は、
計算に参加しながら、
と書きます。
少し余計な回り道ですが、
の計算であるとしても、
まったく同じ計算の仕方で、
こうなります。
同じ計算パターンなのです。
の続きの計算に戻ります。
304 の 0 を示して、
「1、減って、9」、
107 の 0 を示して、
「9-0=9」、
107 の 0 の真下を示して、
「9」です。
見て、参加しているこの子は、
と書きます。
回り道ついでですから、
の続きの計算は、
やはり、
の続きの計算と
まったく同じです。
こちらの実況中継のセリフまで、
そっくり同じです。
そして、
まで同じです。
まったく同じ計算パターンを使っています。
この長い筆算のひき算は、
「9-0=9」の計算パターンを、
更に、4 回繰り返します。
「1、減って、9」、
「9-0=9」、
「9」の同じパターンを、
4 回繰り返します。
すると、
になります。
ただ、
式が少し長いだけです。
の続きの計算に戻ります。
3 を示して、
「1、減って、2」、
107 の 1 を示して、
「2-1=1」、
107 の 1 の真下を示して、
「1」です。
見て、参加している子は、
と書きます。
やはり、
回り道の計算も、
書き足します。
の続きの計算は、
の続きの計算と、
まったく同じです。
計算した結果も、
と同じで、
です。
同じ計算パターンの繰り返しです。
今は納得できていないこの子も、
必ず、
どこかで納得します。
このような納得、
「なぁんだ、そういうことなのか!」となること自体、
例えば、
「このように考えてごらん・・」と説明することで、
納得自体を教えることなどできません。
答えの出し方を、
繰り返し教え続けていると、
子どもが、そのどこかで、
勝手に、「そうか!」となるものなのです。
の実況中継で、
「借りる」について書きます。
3 と 9 を示して、
「3-9=、引けない」、
「13-9=4」、
9 の真下を示して、
「4」です。
実況中継を見ていた子は、
と書きます。
「引けないから、1 を借りる」と、
説明したら、
答えを出すこととは無関係のことを
説明したことになります。
筆算のひき算の
繰り下がりの計算をするとき、
毎回、子どもが内面で、
「引けないから、1 を借りる」と、
言ったりはしません。
1 を付けて、
引くことができるようにして、
そして、引くだけです。
これが、
答えを出すためにしていることです。
同じような理由で、
「3-9= のように、
引けなければ、
3 に、1 を付けて、
13 にしてから、
13-9= とすれば、
引けます」の説明も不要です。
子どもが、
答えを出すとき、
毎回、心の中で、
このようなことをつぶやいてはいません。
でも、
「3-9=、引けない」は、
答えを出すことに直結しています。
次に、
答えを出すことに直結していることは、
「13-9=4」なのです。
ここまで絞って教えれば、
計算を理解できた子どもが、
自力で計算するとき、
まったく同じことをすれば、
答えを出すことができます。
つまり、
繰り下がりの計算をするとき、
毎回、しなければ答えを出せないことです。
この意味で、
必要最小限だけに絞っています。
(基本 -585)、(+- -329)