仮分数を、整数や、帯分数に変える計算です。わり算の計算が普通です。かけ算で、答えを探すこともできます。ですが、わり算の計算を、かけ算を利用する計算は、逆算です。間違えた答えを探してしまう危険があります。

仮分数  {\Large\frac{50}{5}}= や、 {\Large\frac{51}{5}}= を、

整数か、

帯分数に変えます。

 

この子は、

 {\Large\frac{50}{5}}=9 {\Large\frac{5}{5}} や、

 {\Large\frac{51}{5}}=9 {\Large\frac{6}{5}} と計算します。

 

計算自体は正しくできていますが、

答えは、間違えています。

 

自分の計算に自信があります。

「どうして?」と聞きます。

 

 

 {\Large\frac{50}{5}}= や、 {\Large\frac{51}{5}}= の計算は、

普通に計算すれば、

50÷5= や、

51÷5= と、

わり算で答えを出します。

 

この子は、

わり算ではなくて、

かけ算を利用して、

計算しているようです。

 

 {\Large\frac{50}{5}}= でしたら、

「5 に何を掛けたら、50?」で、

答えを探しているようです。

 

5 に 10 を掛ければ、

50 になりますが、

10 ではなくて、

9 を思い付いたようです。

 

九九は、

5×1=5 から、

5×9=45 までです。

 

この子も、

5×10= と聞かれれば、

答え 50 を出せますが、

慣れ親しんでいるのは、

5×9=45 までです。

 

最初に覚えた九九の影響が、

いつまでも強く残るようです。

 

「5 に何を掛けたら、50?」に、

9 を思い付いた続きは、

5 に 9 を掛けてから、

5 を足すと、

50 になります。

 

このように考えて、

 {\Large\frac{50}{5}}=9 {\Large\frac{5}{5}} と計算しています。

 

 

間違えていると言われたこの子は、

もう一度計算して、

5×9=45 、

45+5=50 を確かめてから、

「自分の答えは正しい」と確信して、

「どうして?」と聞きます。

 

また、

 {\Large\frac{51}{5}}=9 {\Large\frac{6}{5}} でしたら、

5×9=45 、

45+6=51 と確かめています。

 

だから、

この子の「どうして?」は、

「教えて・・」ではなくて、

「正しくできているでしょ!」の感じです。

 

つまり、

割と強いネガティブな雰囲気を感じさせる

「どうして?」です。

 

こちらは、

かけ算を利用して、

「5 に何を掛けたら、50?」で、

 {\Large\frac{50}{5}}= の答えを探すことを認めて、

そして、受け入れて、

正しい答えを教えます。

 

この子の答え、

 {\Large\frac{50}{5}}=9 {\Large\frac{5}{5}} の下の余白を示して、

「じゅう(10)」とリードして、

10 を書かせてから、

 {\Large\frac{50}{5}}= の分母の 5 と、

子どもが書いた 10 を示して、

「5×10=50」とリードして、

そして、

 {\Large\frac{50}{5}}= の分子 50 を示します。

 

これだけです。

 

 

子どもは、

自分と同じ計算の仕方で、

でも自分とは違う答え 10 で、

掛けると 50 になることを知ります。

 

すると、

「正しくできているでしょ!」から、

ネガティブな感情が、

瞬時に消えてしまいます。

 

そして、

「なるほど、10 か・・」と受け入れます。

 

こちらが、

子どもを受け入れたから、

子どもも、

こちらを受け入れて、

正しい答え  {\Large\frac{50}{5}}=10 に納得します。

 

 

 {\Large\frac{51}{5}}=9 {\Large\frac{6}{5}} も同じように、

下の余白を示して、

「10 {\Large\frac{1}{5}} 」を書かせます。

 

そして、

5×10=50 、

50+1=51 になっていることをリードします。

 

(基本  {\normalsize {α}} -596)、(分数  {\normalsize {α}} -252)