筆算のたし算の中で、8+7= や、9+5= が、横に並んでいても、縦に並んでいても、同じような速いスピードで計算できるようになれば、筆算のたし算が安定します。

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline \end{array} }} \\ の筆算のたし算に、

こちらの計算の実況中継を見せます。

 

筆算のたし算を初めて習う子にも、

集中が切れて計算から離れている子を、

計算に戻すリードでも、

こちらの計算の実況中継を見せます。

 

実況中継の具体例です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline \end{array} }} \\ の 18 の 1 と、

17 の 1 をペン先で隠して、

8 と 7 が見えるようにして、

「はち足すしち、じゅうご(8+7=15)」、

7 の真下を示して、

「ここ、ご(5)」、

「指、いち(1)」です。

 

子どもは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline \:\:\:\:5\end{array} }} \\ と書いて、

指を 1 本伸ばします。

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline \:\:\:\:5\end{array} }} \\ の 1 と 1 を示して、

「いち足すいち、に(1+1=2)」、

子どもが指に取った 1 を触って、

「いち(1)増えて、さん(3)」、

17 の 1 の真下を示して、

「ここ、さん(3)」です。

 

子どもは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline\:\:35\end{array} }} \\ と書きます。

 

 

このような実況中継を、

子どもに見せるこちらは、

子どもに起こる 2 つの変化を気にします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算の

計算の仕方をつかみ、

自力で計算できるようになることが、

気になる変化の 1 つです。

 

自力で計算できない子が、

自力で計算できるようになる変化です。

 

8+7= や、

9+5= のようなたし算の力を、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}18\\+\:17\\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算の中で、

どのように利用しているのだろうか・・が、

もう 1 つの気になる変化です。

 

 

さて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \end{array} }} \\ の実況中継を、

「く足すご、じゅうし(9+5=14)」、

「ここ、し(4)」、

「指、いち(1)」と見せて、

見ている子どもの様子と、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }} \\ と書く子どもの様子から、

「自力で計算できそう?」や、

「暗算のたし算を利用できている?」が、

何となく分かります。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \:\:\:\:4\end{array} }} \\ の続きの計算の実況中継で、

「し足すいち、ご(4+1=5)」、

「いち(1)増えて、ろく(6)」とリードするとき、

子どもの様子が、

見えるとはなく見えますから、

「自力で計算できそう?」や、

「暗算のたし算を利用できている?」を、

何となくですが、評価できます。

 

 

子どもに教えた経験則レベルの仮説ですが、

「暗算のたし算を利用できている?」だけを、

子どもの様子から見て評価するようにします。

 

「自力で計算できそう?」の方が、

気にはなるのですが、

実は、

「暗算のたし算を利用できている?」に、

付属しています。

 

そして、

「暗算のたし算を利用できている?」に、

3 つのレベルがあります。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \end{array} }} \\ の実況中継を、

「く足すご、じゅうし(9+5=14)」と、

リードされているのに、

縦に並んだ  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:9\\+\:\:\:5\\ \hline \end{array} }} \\ と、

横に並んだ 9+5= が、

まったくの別な計算になっていて、

この 2 つの計算が、

同じ計算として結び付いていないレベルが、

1 番目のレベルです。

 

2 番目のレベルは、

縦に並んだ  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:9\\+\:\:\:5\\ \hline \end{array} }} \\ を、

横に並んだ 9+5= と同じたし算だと、

気付いたレベルですが、

気付いてしまったために、

9+5= のたし算が劣化してしまいます。

 

9+5= を見ただけで、

答え 14 が出るのは、

横に並んでいる形のときです。

 

縦に並んだ  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:9\\+\:\:\:5\\ \hline \end{array} }} \\ を、

見ただけで、答え 14 が出るまで、

「9+5= と同じたし算」と、

確認する手間がかかります。

 

縦に並んだ  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:9\\+\:\:\:5\\ \hline \end{array} }} \\ を、

見ただけで、答え 14 が出るスピードは、

横に並んだ 9+5= を見ただけで、

答え 14 が出るスピードよりも、

間延びしています。

 

そして、

3 番目のレベルで、

横に並んだ 9+5= も、

縦に並んだ  {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:9\\+\:\:\:5\\ \hline \end{array} }} \\ も、

どちらも同じような速いスピードで、

答え 14 が出るようになります。

 

この 3 番目のレベルになると、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}49\\+\:15\\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算を、

楽にスラスラと速いスピードで計算できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -606)、(+-  {\normalsize {α}} -340)