文字の指数(右肩の数)の計算と、数の指数の計算は、似ていて違います。区別できるようになるまでの過渡期を、通過できるように、手伝います。

({\Large\frac{1}{3}}x^{2}y)^{2}{\Large\frac{2}{6}}x^{4}y^{2} と計算する子です。

間違えています。

 

「×(バツ)」が付きます。

 

文字の指数乗 (x^{2})^{2}= と、

数の指数乗 ({\Large\frac{1}{3}})^{2}= の規則は、

とても似ていますから、

混同するのが普通です。

 

例えば、

(y^{2})^{3}= の指数(右肩の数)は、

2×3=6 と計算します。

(y^{2})^{3}y^{6} です。

 

(y= を、かけ算の式にすれば、

y^{2}×y^{2}×y^{2}= です。

 

この式から、

指数は、2 が、3回ですから、

2×3=6 となります。

 

一方で、

2^{3}= は、

2×2×2=8 と計算します。

2^{3}=8 です。

 

計算の仕方が大きく違います。

 

指数は、2×3=6 です。

数の 3乗は、2×2×2=8 です。

 

キチンと区別できるようになるまで、

混同するのが普通です。

 

さて、

この子の計算 ({\Large\frac{1}{3}}x^{2}y)^{2}{\Large\frac{2}{6}}x^{4}y^{2} は、

文字 x や、y の指数(右肩の数)は、

正しい計算です。

 

{\Large\frac{1}{3}} の 2乗を、

{\Large\frac{2}{6}} としています。

 

この ({\Large\frac{1}{3}})^{2}{\Large\frac{2}{6}} が、間違いです。

 

自力で直そうとしています。

が、難しいようです。

 

この子の主体性の率先力を尊重すれば、

気長に見守るべきです。

 

でも、

一定の短い時間で、

直してしまうことも重要です。

 

一定の短い時間で、

正しい答えを出すことで、

次の同じような型の問題を、

正しく計算できるようになるからです。

 

 

ですから、

この子が、

主体性の率先力を発揮して、

何とか自力で直そうとしていることは、

よく分かりましたから、

突然に割って入り、

正しい答えを出す手伝いをします。

 

{\Large\frac{1}{3}}×{\Large\frac{1}{3}}?」とだけ聞きます。

 

突然に、割って入って、

ボソッとした口調で、

{\Large\frac{1}{3}}×{\Large\frac{1}{3}}?」とだけ言いますから、

子どもの面白いところですが、

こちらの言った計算を、

素直に受け取り、

{\Large\frac{2}{9}} と答えてくれます。

 

まだ、

指数(右肩の数)の計算と、

数の累乗の計算に、

混同が残っています。

 

こちらは、

「2?」とだけ、

また、聞きます。

 

これでこの子は、

「あっ、{\Large\frac{1}{9}}!」です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -640)、(分数  {\normalsize {α}} -268)