算数の計算を教える前に、先に、子どもの良いイメージを、心の中に持ってしまいます。そして、教え終わるまで、この良いイメージを持ち続けます。子どもに喜ばれます。

算数の計算で、

こちらの計算を見せて教えるのは、

① 答えの出し方と、

② 答えを出すスピードを速めることの

どちらか 1つです。

 

まず、

答えの出し方を、

使って見せることで教えます。

 

子どもは、

こちらが見せる答えの出し方を、

見て学び、

まねしてできるようにします。

 

子どもが、

自力で計算できるようになったら、

答えを出すスピードを速める手伝いに移ります。

 

これも、

こちらが見せる速いスピードの

答えの出し方を見て学び、

同じように速いスピードで

答えを出せるようにまねします。

 

 

答えの出し方を見せるときも、

速いスピードの答えの出し方を見せるときも、

こちらは心の中に、

先に、子どもの良いイメージを持ちます。

 

子どもが、

何らかの良いことをしたから、

後追いのように

こちらの心の中に、

子どもの良いイメージを持つのとは違います。

 

子どもが、

何らかの良いことをしてほしいなぁと、

強く願って、

そうなることを期待して、

こちらの心の中に、

良いイメージを持つのとも違います。

 

それどころか、

集中が切れたら切れたままであることや、

いたずら書きが大好きなことや、

算数の計算問題を見たら眠くなるようなことが、

繰り返されているような子に対しても、

こちらの心の中に、

先に、子どもの良いイメージを持ちます。

 

このような子の目の前の姿ではなくて、

真逆な良い姿のイメージを

先に、心の中に持ちます。

 

 

こちらの心の中に、

どのようなイメージを持つのかは、

実は、

100%こちら次第だからです。

 

こう書かれても、

すぐに納得できないこともあるでしょうが、

こちらの心の中なのです。

 

こちらの心の中に、

子どもが勝手に

入り込んでくることなどないのですから、

こちらが心の中に、

どのような子どものイメージを持つことも、

理屈では、可能です。

 

ですから、

子どもの良いイメージを持つことであっても、

100%こちら次第で、

できることです。

 

子どもが何をしようが、

何もしなかろうが、

今までの傾向がどれだけ悪かろうとも、

まったくの無関係に、

こちらの心の中に、

子どもの良いイメージを持つことができます。

 

少し練習が必要でしょうが、

こちらの心の中に、

どのようなイメージを持つのかは、

100%こちらがコントロールできます。

 

 

例えば、

3+1= の答えの出し方を教えるときです。

 

こちらの心の中に、

先に、子どもの良いイメージを持ってしまいます。

 

そして、

教えているとき、

ずっとこの良いイメージを、

こちらの心の中に置いたままにします。

 

 

もう少し話を具体的にします。

 

子どもの良いイメージとして、

こちらが見せる答えの出し方を、

この子は真剣に見て、

同じように答えを出せるようになりたいと

強く思っていて、

すぐにそうなってしまう・・のようにします。

 

もう一度念を押しますが、

目の前の子が、

どのような子であるのかとは、

まったく無関係に、

このような良いイメージを持つことができます。

 

 

心をこのように整えて、

3+1= の 3 を示して、

「さん」と声に出して読み、

1 を示して、

「し」と声に出して数え、

= の右を示して、

「し(4)」です。

 

見ていた子は、

3+1=4 と書きます。

 

そして、真剣になります。

自分の計算になります。

当事者になります。

 

同じような見せ方で、

6+1= を、

「ろく」、「しち」、「しち(7)」と教えて、

子どもが、

6+1=7 と書きます。

 

このように、

4~5問、

8~9問と見せていくと、

子どもの心の中に、

「もう、できそう・・」との思いが広がり、

自分だけで答えを出したい気になります。

 

 

こうなったら、

この子に 8+1= を、

自力で計算させます。

 

すると、

8+1=8 のように書く子がいます。

 

もちろん、

8+1=9 と計算できる子もいます。

 

どちらであろうとも、

こちらの心の中に、

先に持った子どもの良いイメージを、

そのまま変えないように自制します。

 

先に持った子どもの良いイメージを、

持ち続けると自制しておかないと、

目の前の子の姿の影響を受けて、

揺れ動いてしまうからです。

 

 

そして、

8+1=8 の子に、

8 を示して、

「はち」と声に出して読み、

1 を示して、

「く」と声に出して数え、

= の右の 8 を示して、

「これ、く(9)」です。

 

見ていた子は、

8+1=8 の答え 8 を消して、

8+1=9 と書き直します。

 

こちらが、

子どもの良いイメージを、

心に持ったままですから、

子どもは素直に受け入れてくれます。

 

 

8+1=9 と正しくできた子には、

「うん、合っています」と認めます。

 

もちろん、

子どもの良いイメージを、

心に持ったままです。

 

正しい答えを出したから、

子どもの良いイメージを

持ったのではありません。

 

教える前に、

先に、子どもの良いイメージを、

心に持って、

それを持ったままなだけ・・です。

 

 

経験上の知恵を、

2つご紹介します。

 

このように、

先に、子どもの良いイメージを、

心の中に持ってしまい、

持ったまま教えて、

持ったまま計算させて、

持ったまま、教え終わります。

 

すると、

新しい計算の修得が、

早いようです。

 

 

また、

こちらの計算を見て学ぶ子ども自身、

心の中に、

自分自身の肯定的なイメージを、

持つようになるようです。

 

かなり強い否定的なイメージを持っている子でも、

このような教え方を繰り返すことで、

確実に、

自分自身のイメージが、

否定的なそれから、

肯定的なそれに入れ替わるようです。

 

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