の筆算のかけ算を、
と計算できる子です。
それなのに、
を、計算できません。
「どうやるの?」と聞きます。
聞かれたこちらは、
「できそうな気がするが・・」と思いますから、
「何か、書いてごらん」と、
やや突き放したくなります。
「何か、書いてごらん」と誘われた子は、
答えを出そうと努力して、
「間違えているような気がするが・・」と思っても、
この気持ちを乗り越えて、
計算します。
すると、
仮に、間違えていたとしても、
自力で答えを出した子ですから、
多くのことを学ぶことができます。
間違えた体験から得る学びですから、
この子だけの体験知です。
でも、
一定の速いスピードで、
答えを出し終えてしまうことも大事です。
「何か、書いてごらん」と突き放すと、
既に、この子は、
こちらに聞くまで答えを出していないので、
ロスタイムが発生しています。
その上、
答えを出すように促された後、
更に時間をかけるのですから、
この 1問の答えを出すまでの時間が
とても長くなってしまいます。
この子は、
ややグズグズとした傾向がありますから、
答えを出すように促すよりも、
こちらの答えの出し方を
実況中継で見せることで、
この 1問の答えを出し終わるまでの時間を、
できるだけ短くします。
の 5 と 4 を示しながら、
「ごしにじゅう(5×4=20)」、
5 の真下を示して、
「ゼロ(0)」、
「指、に(2)」です。
この子が、
「どうやるの?」と聞いたら、
こちらがすぐに教え始めたから、
真剣になって、
こちらの答えの出し方を見て、
と書いて、
指を 2本伸ばします。
こちらは続けて、
の 5 と 0 を示しながら、
「ごゼロがゼロ(5×0=0)」、
子どもが指に取った 2 を触って、
「に(2)増えて、に(2)」、
0 の真下を示して、
「に(2)」です。
ここを知りたかった子どもは、
特に真剣になって見ます。
そして、
と書いて、
「に(2)は、ここに足すのか‥」と、
心の中で思います。
次は、
の 5 と 3 を示しながら、
「ごさんじゅうご(5×3=15)」、
3 の真下を示して、
「じゅうご(15)」です。
この子は、
と書いて、
自分が計算したような疑似体験を感じます。
子どもに聞かれてすぐ、
こちらの答えの出し方を見せたために、
子どもは、
自分が計算しているように錯覚するようです。
(基本 -654)、(×÷
-137)