連立方程式で、2つの式のひき算が楽にできるように、左右の位置をそろえるように書かせます。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10\\2x-5y=17\end{array}\right.\end{eqnarray}}連立方程式です。

 

解く前に、

子どもに聞きます。

 

「何を、消す?」です。

 

式を見た子は、

「 x 」と答えてくれます。

 

「そう」と受けてから、

「どのようにして?」と、

重ねて聞きます。

 

もう一度、式を見てから、

1番目の式を示して、

「これを、2倍して」、

2番目の式を示して、

「これを、引く」と答えてくれます。

 

ここまで先に決めてから、

その後で、

子どもに計算させます。

 

こうすると、

子どもは、解き方のイメージを、

解く前に頭に描くことができます。

 

 

さて、

「何を、消す?」に、

「 y 」と答える子が、

少数ですが、います。

 

やはり、

「そう」と受けてから、

「どのようにして?」と、

重ねて聞きます。

 

式を見てから子どもは、

「1番目を、5倍」、

「2番目を、3倍」、

「上から下を引く」のようなことを答えてくれます。

 

やはりこの場合も、

解く前に、

解き方のイメージを

頭の中に描くことができます。

 

 

「 x 」と答えてくれた子の式の書き方を見ます。

 

1番目の式に、① を、

2番目の式に、② を付けます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10・・・①\\2x-5y=17・・・②\end{array}\right.\end{eqnarray}} です。

 

そして、

①×2  2x-6y=20 のように書きます。

 

1番目の式を 2倍した式 2x-6y=20 が、

右の方に大きくズレます。

 

並べて書くと分かります。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10・・・①\\2x-5y=17・・・②\end{array}\right.\end{eqnarray}}

①×2  2x-6y=20

 

このような感じです。

 

そして、

普通の書き方では、

1番目の式を 2倍した式に、

③ を付けます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10・・・①\\2x-5y=17・・・②\end{array}\right.\end{eqnarray}}

①×2  2x-6y=20・・・③

 

このように、子どもは書きます。

 

そして、

この上下の位置関係で、

ひき算をしますから、

②-③ と計算するのが、

計算し易いようです。

 

子どもも、

②-③ を計算します。

 

 

でも、

② の式の位置に比べて、

③ の式の位置が、

右に大きくズレていて、

2つの式のひき算を計算しにくいのです。

 

ですから、

まだ連立方程式に不慣れなこの子に、

書き方を指導します。

 

1行で書いている

①×2  2x-6y=20・・・③ を、

2行で書くようにさせれば、

①×2

2x-6y=20・・・③ と変わります。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10・・・①\\2x-5y=17・・・②\end{array}\right.\end{eqnarray}}

①×2

2x-6y=20・・・③

 

このように書くことで、

2x-5y=17 から、

2x-6y=20 を引くひき算を

計算し易いようにします。

 

(基本  {\normalsize {α}} -655)、(分数  {\normalsize {α}} -274)