答えを出すために、
する一連の動作そのものを、
こちらが使って見せて、
答えを書く部分だけを子どもに参加させる
計算の教え方があります。
普通ではない教え方です。
非常識な教え方です。
仮に、
「出し方」リードと呼びます。
答えの出し方を言葉で説明しながら、
計算して見せることで、
答えの出し方を理解させようとする
計算の教え方があります。
これが、
普通の教え方です。
常識的な教え方です。
仮に、
「入れ方」指導と呼びます。
どちらの教え方が
いいのかということではなくて、
どちらの教え方が、
短い時間で済むのかということを、
今回のブログで話します。
子どもが、
自力で答えを出せるようになるまでの時間を、
比べる話です。
経験上のデータなのですが、
「出し方」リードで必要な時間は、
「入れ方」指導の
約半分以下の短さです。
こうなっていると分かっているのが、
経験上のデータです。
例えば、
3+1= のような 1 を足すたし算です。
まず、
「出し方」リードの教え方を、
以下に、実例で例示します。
3+1= の 3 を示して、
「さん」と声に出して言います。
3 を示すとき、
無言です。
示すだけです。
続いて、
1 を示して、
「し」と声に出して数えて、
= の右を示して、
「し(4)」と声に出して言います。
示すときは、
やはり、無言です。
ただ示すだけです。
「し(4)」は、
数唱の 3 の次なのですが、
説明しないで、
ただ「し」と声に出して言うだけです。
このようにリードすると、
見ていた子は、
「どうやっているの?」のように、
スッキリとしない疑問のようなことを、
何か感じるのですが、
「答えらしい・・」とも思えますから、
3+1=4 と書きます。
こちらのリードの時間は、
3秒くらいです。
子どもが、
普通に 4 を書く力があれば、
「どうやっているの?」や、
「答えらしい・・」のような戸惑いの時間も入れて、
それでも、
2~3秒です。
疑問を感じたら、
考え込んでしまうような子どもは、
不思議といません。
疑問を感じていながら、
素直に、
3+1=4 と書きます。
合わせて、
5秒くらいで、
3+1=4 と、
子どもが答えを書いて、
「出し方」リードを終えます。
もちろんのことですが、
この 1問で、
1 を足すたし算の答えを
出せるようになりません。
10問「出し方」リードをして、
50秒です。
さらに、
10問「出し方」リードをしても、
50秒ですから、
合わせて、2分以下です。
子どもは、
まねすることが本当に得意ですから、
10問の「出し方」リードを、
1回か、2回見せれば、
自力で答えを出せるようになります。
2分以下です。
さて、
同じ 3+1= を、
普通の教え方で、
答えの出し方を理解できるように、
「入れ方」指導をしたら、
2分以下で、
答えの出し方を理解させることなど
とてもできないでしょう。
「入れ方」指導の
教え方をここでは書きませんが、
常識的な普通の教え方ですから、
想像できるはずです。
さらに、
理解したことに基づいて、
自力で答えを出せるようになるまで、
「入れ方」指導をすれば、
5分や、10分は
少なくても必要でしょう。
自力で答えを出するようになるまでの時間が、
「出し方」リードと、
「入れ方」指導とでは、
ここまで違います。
なお、
3+1= は、
たし算と言えるような言えないような
初歩の初歩の計算です。
数唱と呼ばれる数字の並び、
1、2、3、4、5、・・を
たし算の式で書けば、
+1 を次々に行っています。
この初歩の計算で、
答えを出せるようになるまで、
これだけの時間の差があります。
(基本 -666)、(+-
-367)