通分が必要な 3つの分数のたし算とひき算の計算は、決められた順に、2つか 3つの数だけを、順に見て、計算しているだけです。ここが分かっている子は、頭の中で計算してしまいます。

 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}=5 {\Large\frac{7}{30}}

 {\Large\frac{7}{15}} {\Large\frac{2}{5}} {\Large\frac{2}{3}}=1 {\Large\frac{11}{15}}

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{5}{8}} {\Large\frac{1}{4}}=2 {\Large\frac{1}{8}} のように、

式を少し見た後、

いきなり答えを書く子です。

 

この子に聞きます。

 

「どうやったの?」です。

 

言い方を少し考えてから、

こちらに教えてくれます。

 

通分することと、

頭の中で計算することを教えてくれます。

 

なるほどです。

 

 

同じ問題 6 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}= を、

途中式を書くように計算してみます。

 

最初は通分です。

 

3つの分母は、

3 と、5 と、10 ですから、

30 が共通分母になります。

 

30 で通分すると、

 {\Large\frac{10}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}+1 {\Large\frac{9}{30}}= です。

 

たし算とひき算だけの式で、

かけ算とわり算はなく、

かっこも付いていません。

 

計算順は、

左のひき算からです。

 

でも、

ここは、

少しの工夫で、

式を書き換えて、

たし算が先の式にします。

 

 {\Large\frac{10}{30}}+1 {\Large\frac{9}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}= のように

書き換わります。

 

こうしてから、

左のたし算を計算すると、

 {\Large\frac{19}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}= となって、

そしてひき算を計算すると、

答え 5 {\Large\frac{7}{30}} が出ます。

 

 

この答え 5 {\Large\frac{7}{30}} は、

この子が、

式を少し見た後、

 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}=5 {\Large\frac{7}{30}} と、

いきなり書いた答えと同じです。

 

ですから、

この子は、

 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}

 {\Large\frac{10}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}+1 {\Large\frac{9}{30}}

 {\Large\frac{10}{30}}+1 {\Large\frac{9}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}

 {\Large\frac{19}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}

 {\Large\frac{7}{30}}

このような計算の流れの

最後の答えだけを書いています。

 

 

途中式を書く計算の流れから、

この子が、

こちらに教えてくれた

頭の中でした計算を

次のように推測できます。

 

この子は、

通分することと、

頭の中で計算することを、

分けて教えてくれていますが、

実際には同時進行でしょう。

 

 

まず、

問題 6 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}= の

3つの分母 3 と、5 と、10 を見て、

共通分母 30 を出します。

 

3つの分母 3 と、5 と、10 を見るだけで、

30 が、共通分母として浮かびます。

計算していません。

 

続いて、

通分した式に書くと、

 {\Large\frac{10}{30}}-2 {\Large\frac{12}{30}}+1 {\Large\frac{9}{30}}= の分子だけを、

左の 10 と、

右の 9 を計算するとはなく出して、

足して 19 です。

 

つまり、

この子が頭の中で計算した分子は、

左の 10 と、

右の 9 だけです。

 

その後から、

中の 12 を出して、

19 から引けますから、

そのまま引いて、

7 です。

 

この 7 が、

問題 6 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}= の答えの分子です。

 

 

次に、

帯分数の整数部分を、

左の 6 と、右の 1 を足して、

7 にして、

中の 2 を引いて、5 です。

 

この 5 が、

問題 6 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}= の答えの

整数部分です。

 

ここまで、

頭の中で計算してから、

 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}=5 {\Large\frac{7}{30}} と、

書いているようです。

 

 

分数のたし算とひき算の計算の流れが、

頭の中に入っていれば、

常に、2つの数だけを見て、

頭の中で計算できます。

 

そうなのですが、

問題 6 {\Large\frac{1}{3}}-2 {\Large\frac{2}{5}}+1 {\Large\frac{3}{10}}= を見たら、

普通は、

頭の中で計算しようと思わないはずです。

 

この子は、

この程度の計算でしたら、

どの 2つの数を見て、

どのように計算して・・を、

計算の流れとして、

心にハッキリと描けるのですから、

途中式をダラダラと書くまでもないのです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -695)、(分数  {\normalsize {α}} -296)