答えの出し方だけを、言葉少なに、視覚中心で見せれば、見ている子どもは、自動的にアレコレと連想して、答えの出し方をつかみます。初めての筆算のたし算を例にして説明します。

連想する力を、

どの子も生まれながらに持っています。

 

例えば、

何らかの不安があると、

その不安が、

次々にさまざまなネガティブな連想をして、

不安を強くします。

 

自動的に連想する力のスイッチが入り、

不安の連想ゲームをしてしまいます。

 

 

もちろん、

連想の対象は、

不安だけではありません。

 

算数や数学の計算でも、

さまざまなことを子どもは、

自動的に連想しています。

 

効果的な連想であれば、

答えを出すことができます。

 

そうでなければ、

連想が空回りして、

答えを出すことができません。

 

 

子どもが自力で、

計算の答えを出すときだけではなく、

こちらから、

答えの出し方を習うときも、

自動的にアレコレと連想しています。

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 17 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算のたし算を、

初めて習う子です。

 

こちらの計算の実況中継を見て、

答えの出し方をつかむとき、

見ている子は、

自動的にアレコレと連想しています。

 

 

こちらは、

以下のような実例の

実況中継を見せます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 17 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\ の 2つの 1 を、

無言で隠します。

 

こうすると、

子どもに、

問題  {\normalsize { \begin{array}{rr} 17 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\ の一部分

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:7 \\ +\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }} \\ が見えます。

 

 

このような無言のリードで、

数字の並びだけを見るとき、

子どもの連想する力が、

かなり強く刺激されます。

 

子どもはアレコレと、

言葉にならない連想をします。

 

でもここでは、

子どもの連想を説明するために、

あえて言葉に置き換えます。

 

「一部分だけ見るらしい」、

「縦に見るらしい」、

「こちら側だけらしい」のような感じの連想です。

 

 

もちろんこちらには、

子どもの連想が見えません。

 

何かを連想しているらしい・・・と、

子どもの様子から推測できますが・・・。

 

 

答えの出し方の

リードを続けます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr}\:\:7 \\ +\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }} \\ の 7 と 2 を、

上から下に、

こちらが子どもの代行で見てから、

「7+2=9」と言います。

 

 

見えている 7 と 2 から、

「7+2=9」と言われて、

またここで、

別の連想が自動的に、

始まります。

 

視覚中心のリードで、

ほとんど言葉の説明をしていませんから、

子どもの連想を強く刺激しています。

 

 

さらに、

リードを続けます。

 

2の真下を示して、

「ここ、9」と言います。

 

もちろんこのリードでも、

新たな別の連想が、

自動的に始まります。

 

子どもは、

アレコレと連想しながら、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 17 \\ +\: 12 \\ \hline \:\:\:\:9\end{array} }} \\ と書きます。

 

 

以下のリードを省略しますが、

こちらの計算の実況中継を見せる教え方は、

子どもの連想を強く刺激します。

 

子どもは、

アレコレと連想することで、

こちらが見せる実況中継から、

答えの出し方をつかみます。

 

ただ見ているだけであれば、

答えの出し方をつかめないでしょう。

 

連想するように刺激されて、

次々にアレコレと連想する中から、

答えの出し方をつかみます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -757)、(+-  {\normalsize {α}} -403)