7+6= 、8+3= 、6+5= 、・・・のたし算を、
数えて答えを出す子です。
7+6= の 7 を見て、
「しち」と理解して、
+6 の 6 回、
7 の次の 8 から、
8、9、10、11、12、13 と数えて、
答え 13 を出して、
7+6=13 と書く子です。
この子の数えるスピードを、
子どもの今の精一杯まで速めると、
まったく違う数え方に変わります。
8、9、10、11、12、13 を、
ユックリと数えると、
「トン、トン、トン、トン、トン、トン」と、
6回刻みます。
7+6= の 7 を見て、
「しち」と理解することも、
「トン」が 1回ですから、
「トン、トン、トン、トン、トン、トン、トン」と、
合わせて、
7回、刻みます。
ユックリと数えると、
1つ 1つの「トン」が、
すべて均等です。
同じ計算 7+6= の数えるスピードを、
子どもの今の精一杯まで速めると、
1回の「トン」の刻みの中で、
8、9、10、11、12、13 と、
早口で数える感じに、
変わってしまいます。
1回の「トン」を象徴的に書くと、
「ト~ン」とやや長めの中で、
「はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん」と、
早口で数える感じです。
こうなると、
7+6= の 7 を見て、
「しち」と理解することが、
1回の「トン」ですから、
合わせて、
2回の「トン、ト~ン」に変わります。
この 2回の「トン、ト~ン」の後のト~ンは、
8、9、10、11、12、13 を、
早口で数えています。
さてこうなると、
7+6= も、
2回の「トン、ト~ン」で、答え 13が、
8+3= も、
2回の「トン、ト~ン」で、答え 11が、
6+5= も、
2回の「トン、ト~ン」で、答え 11が、
・・・と、なってしまいます。
子どもの今の精一杯の速さで、
数えるとこうなります。
2回の「トン、ト~ン」の後のト~ンで、
7+6= の +6 は、
速いスピードで 6回数えるリズムを、
8+3= の +3 は、
速いスピードで 3回数えるリズムを、
6+5= の +5 は、
速いスピードで 5回数えるリズムを、
子どもは感じているようです。
7+6= も、
8+3= も、
6+5= も、
同じような 2回の「トン、ト~ン」ですが、
後のト~ンの中身が、
7+6= は、6回数えるリズムで、
8+3= は、3回数えるリズムで、
6+5= は、5回数えるリズムと、
大きく違います。
もちろんユックリ数えると、
同じ「トン」の回数の違いですから、
子どもの感じ方が、
ユックリ数えるときと、
速いスピードで数えるときとで、
大きく違います。
つまり、
7+6= は、
7回の「トン、トン、トン、トン、トン、トン、トン」、
8+3= は、
4回の「トン、トン、トン、トン」、
6+5= は、
6回の「トン、トン、トン、トン、トン、トン」です。
ユックリ数えるとき、
子どもは、このように感じています。
念のために補足します。
8+3= の 4回の「トン、トン、トン、トン」の
最初の「トン」は、
8 を見て、「はち」と理解することです。
子どもの今の精一杯まで、
数えるスピードを速めるようにリードするとき、
2回の「トン、ト~ン」に、
感じ方が変わります。
ですから、
こちらはこの事実を利用して、
子どもが数えるスピードを、
速めるようなリードをします。
以下は、
こちらのリードの実例です。
7+6= の 7 を示して、
「しち」とやや鋭い口調で言い切ります。
これが、
「トン、ト~ン」の最初のトンです。
続いて、
+6 の 6 を示してから、
8、9、10、11、12、13 と、
早口で、つながるような感じで、
声に出して数えます。
これが、
「トン、ト~ン」の後のト~ンです。
そして、
7+6= の = の右を、
無言で示して待ちます。
すると子どもは、
7+6=13 と書きます。
このようなリードをすれば、
子どもは自然に、
「トン、ト~ン」の 2回の「トン」を
感じるようです。
(基本 -764)、(+- -407)