答えを出したい強い気持ちがないと、答えを出すことが難しい四則混合を計算することで、計算スキルが向上するだけではなくて、自分が答えを出すとの主体性の自己責任も、同時に育ちます。

できそうで、

そう簡単にできない四則混合です。

 

 {\Large\frac{20}{7}}-2.8)÷(  {\Large\frac{5}{3}}-1.6)= は、

仮分数  {\Large\frac{20}{7}} や、 {\Large\frac{5}{3}} に、

小数 2.8 や、1.6 があります。

 

子どもが持っている力を、

総動員しなければならない問題です。

 

答えを出したい気持ちが強ければ、

難しさに負けることなく、

答えを出すことができます。

 

 

四則混合の計算は、

計算する前に計算順を決めます。

 

計算順は、

かっこや、÷ や、- だけを見て、

決めることができます。

 

仮分数や、小数があっても、

数字とは無関係に

計算順を決めることができます。

 

 {\Large\frac{20}{7}}-2.8)÷(  {\Large\frac{5}{3}}-1.6)= の計算順は、

① 左のかっこの中の - 、

② 右のかっこの中の - 、

③ かっこの外の ÷ です。

 

 

計算順を決めたら、

最初の計算、

左のかっこの中の - を、

上の方の余白で計算します。

 

 {\Large\frac{20}{7}}-2.8= の計算は、

鉛筆を動かす前に、

計算の流れを頭の中で練ります。

 

こうすると、

次のような流れを思い付きます。

 

仮分数  {\Large\frac{20}{7}} を、

帯分数 2 {\Large\frac{6}{7}} に変えます。

 

それから、

小数 2.8 を、

帯分数 2 {\Large\frac{4}{5}} に変えます。

 

次に、

引き算 2 {\Large\frac{6}{7}}-2 {\Large\frac{4}{5}}= を、

通分して 2 {\Large\frac{30}{35}}-2 {\Large\frac{28}{35}}= 、

それから引きます  {\Large\frac{2}{35}}

 

 

一つ一つの計算は、

楽に計算できるのですが、

仮分数を帯分数に変えることや、

小数を帯分数に変えることや、

通分することや、

分子同士を引くことと、

アレコレと違う計算が、

この 1問で続きます。

 

答えを出したい気持ちが強ければ、

仮分数を帯分数に変える計算を思い出せます。

 

次の小数を帯分数に変える計算を、

思い出すこともできます。

 

それから、

帯分数のひき算の計算を、

思い出すこともできます。

 

計算する前に、

このように計算の流れを追うことで、

違う種類の計算を思い出します。

 

そして、

計算を書き出します。

 

 

 {\Large\frac{20}{7}}=2 {\Large\frac{6}{7}}

2.8=2 {\Large\frac{8}{10}}=2 {\Large\frac{4}{5}}

 {\Large\frac{6}{7}}-2 {\Large\frac{4}{5}}=2 {\Large\frac{30}{35}}-2 {\Large\frac{28}{35}} {\Large\frac{2}{35}} です。

 

 

まだ最初の計算が終わっただけです。

 

2番目の計算、

右のかっこの中の - は、

やはり、上の方の余白を使います。

 

最初の計算と同じように、

鉛筆を動かす前に、

計算の流れを頭の中で練ります。

 

仮分数  {\Large\frac{5}{3}} を、帯分数 1 {\Large\frac{2}{3}} に変えて、

小数 1.6 を、帯分数 1 {\Large\frac{3}{5}} に変えて、

引き算 1 {\Large\frac{2}{3}}-1 {\Large\frac{3}{5}}= を、

通分して 1 {\Large\frac{10}{15}}-1 {\Large\frac{9}{15}}= 、

それから引きます  {\Large\frac{1}{15}}

 

同じようなアレコレの計算です。

2度目ですから、

少しは慣れています。

 

ここまで、流れを練ってから、

 {\Large\frac{5}{3}}=1 {\Large\frac{2}{3}}

1.6=1 {\Large\frac{6}{10}}=1 {\Large\frac{3}{5}}

 {\Large\frac{2}{3}}-1 {\Large\frac{3}{5}}=1 {\Large\frac{10}{15}}-1 {\Large\frac{9}{15}} {\Large\frac{1}{15}} と書きます。

 

 

そして、3番目の計算、

かっこの外の ÷ は、

やはり、上の方の余白を使います。

 

鉛筆を動かす前に、

計算の流れを頭の中で練ります。

 

分数のわり算  {\Large\frac{2}{35}}÷ {\Large\frac{1}{15}}= は、

÷ を、× に書き換えて、

右の分数  {\Large\frac{1}{15}} の分母と分子を入れ替えて、

 {\Large\frac{15}{1}} として、かけ算に変えます。

 

かけ算  {\Large\frac{2}{35}}× {\Large\frac{15}{1}}= の

左の分母 35 と、

右の分子 15 を、

5 で約分  \require{cancel}\displaystyle {\frac{2}{\begin{matrix}\cancel{35}\\7\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}3\\\cancel{15}\end{matrix}\,}{1}}= してから、

掛けて、 {\Large\frac{6}{7}} と答えを出します。

 

ここまで、流れを練ってから、

 {\Large\frac{2}{35}}÷ {\Large\frac{1}{15}} {\Large\frac{2}{35}}× {\Large\frac{15}{1}} \require{cancel}\displaystyle {\frac{2}{\begin{matrix}\cancel{35}\\7\end{matrix}\,}}× \require{cancel}\displaystyle {\frac{\begin{matrix}3\\\cancel{15}\end{matrix}\,}{1}} {\Large\frac{6}{7}} と書きます。

 

 

四則混合 (  {\Large\frac{20}{7}}-2.8)÷(  {\Large\frac{5}{3}}-1.6)= は、

この 1問の答え  {\Large\frac{6}{7}} を出すために、

計算順を先に決めて、

それぞれの計算をする前に、

計算の流れを頭の中で練って、

アレコレと違う計算を思い出して、

確実に進めます。

 

この 1問の四則混合の答えを出すことで、

自分が計算して答えを出すことへの

主体性の自己責任が、

同時に育ってしまいます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -784)、(分数  {\normalsize {α}} -341)