7+6=、9+3=、8+7=、・・・のたし算を、
数えて計算する子です。
このような子の計算を、
「指を使う計算」といい、
好ましくない計算の仕方と思われています。
ですから、
指を使う計算をしていると、
子どもは、
指を使わないように指導されます。
このブログでは、
指を積極的に使わせることで、
自然に指を使わなくなる経験則を、
正しいと受け入れていますから、
指を使って、そして、
速いスピードの数え方で、
答えを出させることをお勧めしています。
今回は、
この「自然に指を使わなくなる」ことを、
少し考えます。
さて、
暗算のたし算の指を取るのは、
子ども本人です。
こう言われたら、
「確かにそうだ」、
「子どもが自然に指を使わなくなる」、
「だから、こうなることが指を取ること」と、
認めていただけるようです。
さらに、
こちらが、
たし算の指を取ってあげる・・・ではありません。
こう言われたら、
「えっ、ちょっと、待って・・・」と、
なるようです。
つまり、
こちらが指導したから、
子どもが自然に指を使わなくなり、
子どもの指が取れ、
・・・と理解しているようです。
だから、
たし算の指を取ってあげる・・・ではなくて、
と言われたら、
「ちょっと、待って・・・」、
「こちらが指導したから・・・なのだから、
こちらがたし算の指を取ってあげる・・・」、
こうなっているはず・・・なのでしょう。
ですから、
子どもの指が取れ、
7+6= を見たら、答え 13 が、
9+3= を見たら、答え 12 が、
8+7= を見たら、答え 15 が、
出るようになったのは、
「こちらが指導して、
指を取ってあげたから・・・」なのです。
本当に、
このような理解は、
正しいのでしょうか?
実は、
7+6= を見たら、答え 13 が、
9+3= を見たら、答え 12 が、
8+7= を見たら、答え 15 が、
出るようになったのは、
指が取れたからではなくて、
感覚を持てたからです。
そして、
問題 7+6= を見たら、
その答え 13 が出る感覚を持ったのは、
子ども本人なのです。
より正確には、
子ども自身も、
持つとはなく持ってしまった感覚なのです。
いつの間にか、
自然に身に付いて、
そして使い始めている感覚なのです。
子どもが自力で、
7+6= の 7 の次の 8 から、
数える回数を指でコントロールして、
8、9、10、11、12、13 と 6回数えて、
答え 13 を出して、
7+6=13 と書きます。
そして、
繰り返しこちらにリードされるようなことも、
途中であったとしても、
子ども自身が、
数えて答えを出すスピードを速めて、
答えを書く流れを意識して、
スムースにすることで、
少しずつ、
指を利用して数える前に、
答えが出るようになったのです。
これが子どもの努力であり、
実際に起こったことです。
だから、
こちらが指を取ってあげた・・・ではなくて、
子どもが指を取った・・・なのです。
このような理解を、
こちらがハッキリと自覚して持つことで、
子どものリードの仕方が、
子どもの主体性の自己責任を刺激する方に、
ブレることなく、安定します。
(基本 -786)、(+- -419)